水心会

水心会について

水心会（すいしんかい）は、長崎県長崎市を本拠地として、1995年から2007年まで活動していた暴力団です。指定暴力団である山口組の二次団体として設立されましたが、最終的にはその組織から除籍されて解散することとなりました。解散時には、構成員は30名を超え、準構成員を含めた人数が存在していました。

組織の設立と成り立ち

水心会は、長崎県内で最大の組織であり、五代目山口組の唯一の二次団体であった松本組の解散がきっかけで、後継団体として1995年に設立されました。松本組は1994年末に解散し、それまで舎弟頭を務めていた水田組の組長である水田元久が新たに組織を立ち上げました。水田は、その後すぐに五代目山口組の若中として取り立てられ、組の運営にあたりました。

抗争と組織内の変化

一方で、同じ長崎市内に位置する山口組系の石湊会が勢いを増すことで、水心会は次第に力を失っていきました。特に1998年から1999年にかけて、山口組傘下の団体との間で発生した抗争事件は、組織内に多大な影響を与えました。この抗争によって、組織の構成員は厳しい状況に置かれる事となり、次第に債務や信頼の問題が浮上していくことになります。

市長射殺事件

水心会の解散を決定づける大きな事件が2007年に起こりました。4月17日夜、若頭を務めていた城尾哲弥（会長代行）は、市長選挙の期間中に長崎市内の路上で現職の市長である伊藤一長を銃撃しました。この行動は殺人未遂として逮捕され、翌日の早朝に市長が死亡する悲劇を引き起こしました。この出来事が引き金となり、長崎市の組事務所は家宅捜索の対象となり、長崎市長射殺事件として広く知られることとなりました。

この事件を受けて、六代目山口組の最高幹部会は18日に急遽開かれ、水田元久への除籍処分が決定されました。水田はその日の午後に自身の引退と水心会の解散を正式に表明し、解散届を長崎県警に提出しました。

後継団体「清田会」の設立

水心会の解散後、若頭を中心に新たな後継団体となる「清田会」が設立されました。多くの組員は、この清田会に移行する流れとなりました。清田会は、六代目山口組の若頭補佐であり九州ブロック長を務める青山千尋の指導の下、二代目伊豆組（福岡市中央区）の管理下に置かれました。

最高幹部のプロフィール

• - 会長: 水田元久（六代目山口組若中、水田組の初代組長）
• - 会長代行: 城尾哲弥
• - 若頭: （氏名不詳）
• - 本部長: 水田重規（二代目水田組組長）

水心会は、地域における暴力団の一角としての地位を誇っていましたが、内部抗争や重大事件によって解散に追い込まれる運命を辿り、結果として地域社会に強い影響を残しました。

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