水戸市植物公園

水戸市植物公園

水戸市植物公園は、茨城県水戸市にある約80,000平方メートルの広大な植物公園です。偕楽園が和風庭園であるのに対し、こちらは洋風庭園として整備されており、市民の憩いの場として、また植物に関する知識を深める場として親しまれています。

特徴

公園は、宮ノ池の周辺を造成して建設され、自然の美しさと人工美が調和した景観が大きな特徴です。設計は、数多くの植物園や園芸建築を手がけた瀧光夫氏によるものです。園内には、約28,000本の樹木と約146,000本の地被類が植えられており、四季折々の植物を楽しむことができます。

沿革

1983年3月：小吹清掃工場の余熱利用施設建設基本計画が策定され、熱帯植物園（後の水戸市植物公園）の建設が決定しました。
1984年6月：観賞大温室および植物公園の建設工事が始まりました。
1987年4月：植物公園が竣工し、4月29日に開園しました。
1988年6月：売店と熱帯果樹温室が完成しました。
1990年8月：入園者数が50万人を達成しました。
1991年4月：都市公園となり、管理運営が財団法人水戸市公園協会に委託されました。
1994年9月：植物館が開館しました。
1995年5月：入園者数が100万人を達成しました。
2003年5月：公式ホームページが開設されました。
2009年9月：入園者数が200万人を達成しました。
2011年3月：東日本大震災で観賞大温室などが被害を受け、3ヶ月間休園しました（同年6月11日に再開園）。
2011年9月：台風15号により園内樹木が倒木し、臨時休園しました。
2016年7月：水戸市と養命酒製造が「薬草・生薬文化の継承」を目的とした協定を締結しました。
2017年4月：開園30周年を迎えました。
2020年3月：温室の熱源としていた小吹清掃工場が稼働停止し、新熱源設置工事が実施されました。

主要施設

観賞大温室：
広さ1,561平方メートルで、花の回廊、鉢花室、カクタス室、ラン室、大温室、多目的室から構成されています。
約500種15,000本の温室植物が収容されており、ハイビスカスやブーゲンビリアなどが観賞できます。
設計者の瀧光夫氏によって「立体廻遊式」または「内外混然一体式」と名付けられ、美術館のような鑑賞用温室として評価され、日本造園学会賞を受賞しました。
入口脇にはハンカチノキが植えられており、スロープから花を間近に鑑賞できます。
薬草園：
約1,200平方メートルの敷地に、水戸黄門こと徳川光圀が編纂させた『救民妙薬』に載っている薬草を中心に、約50種類の薬草が栽培されています。
各薬草には、効能や『救民妙薬』の文章を紹介するパネルが設置されています。
2017年4月には、水戸市と養命酒製造の協定により拡張され、「水戸 養命酒薬用ハーブ園」としてリニューアルされました。
園内には、東日本大震災で被災した弘道館の瓦が再利用されています。
その他の施設:
熱帯果樹温室（1,561平方メートル）
植物館（798.25平方メートル）：様々な展示会やイベントが開催され、植物相談コーナーも併設されています。
フラワーショップ：季節の花苗やイベント関連商品を販売しています。
喫茶フィオレンテ：軽食やランチ、土日限定の薬膳料理が楽しめます。
展望休憩舎（56.01平方メートル）
中央休憩舎（48.72平方メートル）
テラスガーデン（1,500平方メートル）：滝のある庭園です。
芝生園（8,700平方メートル）
緑陰広場：夏には熱帯スイレンが観賞できます。
ひょうたん池：鯉がいて、餌やりができます。

行事

各種同好会による展示会やボランティア活動が行われています。

ハーブ友の会によるハーブ展
草木染織同好会による展示会
蘭科協会による洋ラン教室および洋ラン展
わくわくガーデン友の会によるボランティア活動

利用情報

営業時間：9時から17時（入園は16時まで）
休園日：毎週月曜日（祝日または振替休日の場合は翌日）、年末年始（12月29日から1月3日）
入場料：
一般：個人150円、団体（30人以上）120円
小中学生および県央地域在住の60歳以上：個人70円、団体（30人以上）50円（2019年9月1日改訂）

交通アクセス

JR常磐線水戸駅からバスで約40分
水戸駅北口バスターミナル6番乗り場から関東鉄道バス植物公園行きで終点下車。
水戸駅北口バスターミナル4番乗り場から茨城交通バス水戸医療センター行きで小吹神社前下車、徒歩約15分。
常磐自動車道水戸インターチェンジから車で約15分
北関東自動車道水戸南インターチェンジ、茨城町東インターチェンジ、茨城町西インターチェンジから車で約20分
水戸駅および赤塚駅から車で約20分

出典

水戸市植物公園
* 水戸市植物公園 (@mito_botanical) - X（旧Twitter）

水戸市植物公園は、美しい自然と様々な施設が楽しめる、市民にとって貴重な憩いの場です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体感してください。

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