水戸部功

水戸部功（みとべ いさお、1979年 - ）は、日本の書籍装幀家として知られています。彼の創造性と革新的なデザインは、多くの書籍に新たな魅力を与え、出版業界に大きな影響を与えています。

経歴

水戸部は多摩美術大学美術学部情報デザイン学科を卒業し、メディアアートを専攻しました。大学在学中から装幀の仕事に携わり、その才能を開花させました。その後、著名な装幀家である菊地信義に師事し、装幀の技術と知識を深めました。

2004年には、造本装幀コンクール展で審査委員奨励賞を受賞し、その実力が広く認められました。2011年には、『ハヤカワ・ポケット・ミステリ』シリーズの装幀で、第42回講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞しました。この受賞は、彼の装幀家としての地位を確立する上で重要な出来事となりました。

主な装幀作品

水戸部は、小説、ノンフィクション、文芸作品など、幅広いジャンルの書籍の装幀を手がけています。彼の作品は、書籍の内容を的確に表現するだけでなく、読者の目を引きつけ、興味を喚起する力を持っています。以下は、彼の代表的な装幀作品の一部です。

これからの「正義」の話をしよう （マイケル・サンデル）
虐殺器官［文庫版］（伊藤計劃）
ハーモニー［文庫版］（伊藤計劃）
ハヤカワ・ポケット・ミステリ（2010年リニューアル）
音楽の在りて （萩尾望都）
マルタ・アルゲリッチ （オリビエ・ベラミー）
採用基準（伊賀泰代) （ダイヤモンド社）
ポリフォニック・イリュージョン（飛浩隆）
息吹（テッド・チャン)
スタニスワフ・レム・コレクション（国書刊行会）
世界は贈与でできている（近内悠太)
2030年（ピーター・ディアマンディス、スティーブン・コトラー)
アジア人物史 全12巻 （集英社）

これらの作品は、水戸部の装幀家としての多様な才能を示すとともに、それぞれの書籍の個性を際立たせています。

編著

水戸部は、装幀に関する知識や情報を共有するため、書籍の編纂も行っています。

装幀百花 （菊池信義著、水戸部功編）（講談社文芸文庫）
現代日本のブックデザイン史 1996-2020（idea No.387. 長田年伸／川名潤／水戸部功編）

これらの編著は、装幀の世界をより深く理解するための貴重な資料となっています。

外部リンク

水戸部功は、自身のX（旧Twitter）アカウントを通じて、最新の活動や装幀に関する情報を発信しています。

水戸部功 (@mitobeisao) - X（旧Twitter）

水戸部功の装幀作品は、書籍の魅力を最大限に引き出し、読者に新たな読書体験を提供し続けています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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