水道町停留場
熊本市交通局が運営する水道町停留場（すいどうちょうていりゅうじょう）は、熊本市中央区の水道町と手取本町にまたがって位置しており、停留場番号は12が付与されています。熊本市電の主要系統であるA系統とB系統が乗り入れる、交通の要衝の一つです。これらの系統は、幹線および水前寺線として運行されています。
水道町停留場は、大正13年（1924年）8月1日にその歴史をスタートさせました。開業後、熊本市電の路線網の一部として機能しましたが、昭和後期には路線の再編や廃止を経験しています。昭和45年（1970年）5月1日には、上熊本駅前と藤崎宮前、水道町を経て体育館前を結んでいた4号線が廃止されました。さらに、昭和47年（1972年）3月1日には、田崎橋から水道町、藤崎宮前を経て子飼橋に至る1号線も姿を消しました。幹線の一部（藤崎宮前電停方面）が廃止される以前は、この停留場付近の交差点の一角に特徴的な信号塔が設けられていた時期がありました。
近年では、運行上の影響を受ける出来事も発生しています。令和6年（2024年）12月31日には、隣接する熊本城・市役所前停留場の南側付近で脱線事故が発生し、辛島町から水道町間の区間が3日間にわたり不通となりました。この期間、健軍町方面からの電車は水道町での折り返し運転を実施しました。また、翌令和7年（2025年）に入ってからも運行への影響が見られました。1月15日には、前夜からの緊急工事により辛島町から水道町間が再び不通となり、前月同様の折り返し運転が行われました。さらに3月25日には、熊本城・市役所前停留場で発生した車両追突事故の影響により、同日夜まで全線で運転が見合わされ、翌日にかけて辛島町から水道町間が不通となり、同様の折り返し運転措置が取られています。
停留場名である「水道町」は、この地域の地名に由来しています。江戸時代には武家屋敷が多く立ち並んでいたため、町名は特に定められていませんでしたが、明治時代になってから正式な地名として名付けられました。その名の由来となったのは、白川（現在の三宮神社横の小磧付近）から坪井川（厩橋付近）まで水を引くために掘られた水道の経路です。この水道が、現在の水道町の位置でL字型に大きく曲がっていたことにちなんで、「水道町」という名前が付けられたとされています。
現在の水道町停留場は、線路を挟んで向かい合う形の相対式ホームが2面2線配置されています。乗降客はそれぞれのホームで電車を待ちます。また、通町筋停留場側には、電車の折り返し運転に対応するための設備も設置されており、運行上の柔軟性を高めています。バリアフリーにも配慮されており、車椅子を利用される方も安心して利用できる構造となっています。
熊本市電が開業した当初から昭和47年（1972年）にかけては、現在の県道28号線沿いに位置する電停に加え、国道3号線沿い（日本福音ルーテル熊本教会前付近）にも電停が存在していました。こちらは浄行寺・子飼橋方面へ向かう幹線および坪井線系統が使用しており、こちらも相対式ホーム2面2線の構造でした。これにより、かつては合計4面4線の停留場として運用されていた時期があります。
記録に残る利用状況として、2014年度の特定の調査日においては、1,490人の乗車人員が確認されています。これは、熊本市の中心部に位置する停留場として、多くの利用があることを示しています。
水道町停留場は、熊本市の中心市街地の東端に位置しており、周辺には商業施設や公共施設、オフィスなどが集積しています。主な周辺施設としては、以下のようなものがあります。
少し足を延ばせば、藤崎八旛宮や藤崎宮前駅もあります。停留場と九品寺交差点停留場の間では、白川に架かる大甲橋を渡ります。
水道町停留場周辺には、電車通り沿いと国道3号線沿いに合計5か所のバス停が設置されており、熊本市内外を結ぶ非常に多くのバス路線が乗り入れています。産交バス、電鉄バス、熊本バス、熊本都市バスといった各社の路線が利用可能で、市内中心部はもちろん、郊外の住宅地や主要施設、さらには周辺自治体へと向かう多様な方面へのアクセスが確保されています。熊本交通センター（現・桜町BT）方面をはじめ、県庁、水前寺、健軍、光の森、熊本大学など、主要な地域を結ぶ路線が多数発着しており、電車との乗り換え拠点としても機能しています。
熊本市交通局
熊本市交通局
歴史
水道町停留場は、大正13年（1924年）8月1日にその歴史をスタートさせました。開業後、熊本市電の路線網の一部として機能しましたが、昭和後期には路線の再編や廃止を経験しています。昭和45年（1970年）5月1日には、上熊本駅前と藤崎宮前、水道町を経て体育館前を結んでいた4号線が廃止されました。さらに、昭和47年（1972年）3月1日には、田崎橋から水道町、藤崎宮前を経て子飼橋に至る1号線も姿を消しました。幹線の一部（藤崎宮前電停方面）が廃止される以前は、この停留場付近の交差点の一角に特徴的な信号塔が設けられていた時期がありました。
近年では、運行上の影響を受ける出来事も発生しています。令和6年（2024年）12月31日には、隣接する熊本城・市役所前停留場の南側付近で脱線事故が発生し、辛島町から水道町間の区間が3日間にわたり不通となりました。この期間、健軍町方面からの電車は水道町での折り返し運転を実施しました。また、翌令和7年（2025年）に入ってからも運行への影響が見られました。1月15日には、前夜からの緊急工事により辛島町から水道町間が再び不通となり、前月同様の折り返し運転が行われました。さらに3月25日には、熊本城・市役所前停留場で発生した車両追突事故の影響により、同日夜まで全線で運転が見合わされ、翌日にかけて辛島町から水道町間が不通となり、同様の折り返し運転措置が取られています。
停留場名の由来
停留場名である「水道町」は、この地域の地名に由来しています。江戸時代には武家屋敷が多く立ち並んでいたため、町名は特に定められていませんでしたが、明治時代になってから正式な地名として名付けられました。その名の由来となったのは、白川（現在の三宮神社横の小磧付近）から坪井川（厩橋付近）まで水を引くために掘られた水道の経路です。この水道が、現在の水道町の位置でL字型に大きく曲がっていたことにちなんで、「水道町」という名前が付けられたとされています。
停留場構造
現在の水道町停留場は、線路を挟んで向かい合う形の相対式ホームが2面2線配置されています。乗降客はそれぞれのホームで電車を待ちます。また、通町筋停留場側には、電車の折り返し運転に対応するための設備も設置されており、運行上の柔軟性を高めています。バリアフリーにも配慮されており、車椅子を利用される方も安心して利用できる構造となっています。
過去の構造
熊本市電が開業した当初から昭和47年（1972年）にかけては、現在の県道28号線沿いに位置する電停に加え、国道3号線沿い（日本福音ルーテル熊本教会前付近）にも電停が存在していました。こちらは浄行寺・子飼橋方面へ向かう幹線および坪井線系統が使用しており、こちらも相対式ホーム2面2線の構造でした。これにより、かつては合計4面4線の停留場として運用されていた時期があります。
利用状況
記録に残る利用状況として、2014年度の特定の調査日においては、1,490人の乗車人員が確認されています。これは、熊本市の中心部に位置する停留場として、多くの利用があることを示しています。
停留場周辺
水道町停留場は、熊本市の中心市街地の東端に位置しており、周辺には商業施設や公共施設、オフィスなどが集積しています。主な周辺施設としては、以下のようなものがあります。
- - テトリアくまもと
- - 鶴屋百貨店東館
- - くまもと県民交流館パレア
- - 銀染コア
- - くまモンスクエア
- - 東横イン熊本城通町筋
- - 各種金融機関（大分銀行、東海東京証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、肥後銀行、日本政策金融公庫など）
- - 熊本上通郵便局
- - メルパルク熊本
- - 熊本中央警察署
- - 白川公園
- - 日本福音ルーテル熊本教会
少し足を延ばせば、藤崎八旛宮や藤崎宮前駅もあります。停留場と九品寺交差点停留場の間では、白川に架かる大甲橋を渡ります。
バス路線
水道町停留場周辺には、電車通り沿いと国道3号線沿いに合計5か所のバス停が設置されており、熊本市内外を結ぶ非常に多くのバス路線が乗り入れています。産交バス、電鉄バス、熊本バス、熊本都市バスといった各社の路線が利用可能で、市内中心部はもちろん、郊外の住宅地や主要施設、さらには周辺自治体へと向かう多様な方面へのアクセスが確保されています。熊本交通センター（現・桜町BT）方面をはじめ、県庁、水前寺、健軍、光の森、熊本大学など、主要な地域を結ぶ路線が多数発着しており、電車との乗り換え拠点としても機能しています。
隣の停留場
熊本市交通局
- - ■A系統・■B系統（幹線・水前寺線）：通町筋停留場 (11) - 水道町停留場 (12) - 九品寺交差点停留場 (13)
廃止路線
熊本市交通局
- - 幹線（白川公園前方面）：水道町停留場 - 白川公園前停留場
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