永井準一郎

永井準一郎

永井準一郎は、1882年（明治15年）7月7日に生まれ、1955年（昭和30年）2月21日に亡くなった、日本の官僚、弁護士、政治家です。内務省の官僚として、地方行政に携わり、大分県知事、千葉市長を歴任しました。

生い立ちと学歴

永井準一郎は、現在の千葉県鴨川市にあたる長狭郡吉尾村で、永井謙蔵の長男として生まれました。第二高等学校を経て、1908年（明治41年）に東京帝国大学法科大学法律学科（独法）を卒業しました。

官僚としてのキャリア

大学卒業後、永井準一郎は官僚としてのキャリアをスタートさせます。1908年10月に樺太庁事務嘱託となり、1910年11月には文官高等試験行政科試験に合格し、内務省に入省しました。その後、鳥取県属を皮切りに、高知県警部、同警視・警務課長、同巡査教習所長、宮城県伊具郡長、同県栗原郡長、高知県警察部長、新潟県警察部長、徳島県内務部長などを歴任しました。1924年7月には大阪府警察部長に就任しています。

大分県知事

1925年9月、永井準一郎は大分県知事に就任しました。当時、憲政会系であったものの、政党色をあまり出さず県政運営を行いました。永井はテニスを愛好しており、部下にもテニス愛好家が集まり、熊谷一弥を招いて指導を受けたこともあり、大分県でテニスが盛んになったと言われています。1926年9月に休職となり、1928年9月27日に休職満期となり退官しました。

大連市助役

退官後、1930年4月から大連市助役となりました。

千葉市長

1934年12月から1946年4月まで、永井準一郎は千葉市長を三期務めました。千葉市の発展に貢献しました。

公職追放と弁護士活動

市長退任後、永井準一郎は公職追放の対象となり、弁護士を開業しました。追放解除後の1955年に死去しました。

人物

永井準一郎は、地方行政に精通した官僚であると同時に、テニスを愛する人物でもありました。そのテニス愛は、大分県におけるテニスの普及に貢献しました。また、千葉市長としては、市の発展に尽力しました。

参考資料

帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第3版』 帝国秘密探偵社、1930年。
歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
『「現代物故者事典」総索引 : 昭和元年～平成23年 1 (政治・経済・社会篇)』日外アソシエーツ株式会社、2012年。

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