江上天主堂

江上天主堂について

江上天主堂（えがみてんしゅどう）は、長崎県五島市奈留島の西端近くに位置するカトリック教会です。この教会は、かつて中五島の中心的な役割を担っていましたが、過疎化による信徒数の減少に伴い、現在は奈留教会の巡回教会となっています。普段は委任された教会守によって管理されており、内部見学を希望する場合は事前の連絡が必要です。

歴史

江上天主堂は、1918年（大正7年）に竣工しました。その後、2001年（平成13年）には外観の改修が行われ、2002年（平成14年）には長崎県指定有形文化財に指定されました。2008年（平成20年）には、その歴史的価値が認められ、国の重要文化財に指定されています。また、2018年（平成30年）には、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産として世界遺産に登録されました。この世界遺産登録に至るまでには、一旦推薦が取り下げられたり、禁教期に焦点を当てるべきとの指摘を受けたりと、様々な経緯がありました。

建築様式と特徴

江上天主堂は、木造平屋、瓦葺きのロマネスク様式で建てられています。教会内部は、リブ・ヴォールト天井が特徴的で、その美しい曲線が空間に広がりを感じさせます。また、設計と施工は、鉄川与助によるものです。教会が谷間に建てられているため、大雨の際には周囲を水が流れるという立地条件から、高床式の構造が採用されています。さらに、内部の柱は腐食防止と虫除けのため、ベンガラが塗られ、その上から木目が描かれています。ステンドグラスも手描きで塗装されているなど、細部にまで職人の技が光ります。

教会の保護者

江上天主堂の保護者は聖ヨゼフです。

アクセス

• - 所在地: 〒853-2202 長崎県五島市奈留町大串1131
• - バス: 奈留島バス大串線「江上」停留所下車
• - タクシー: 奈留島港より約18分

その他

江上天主堂は、その美しい外観と静かな環境から、多くの観光客や信者の方が訪れます。訪問の際には、事前に連絡し、教会の歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。

参考資料

• - 『長崎遊学2 長崎・天草の教会と巡礼地完全ガイド』（長崎文献社、2005年） ISBN 9784888510912
• - 五島市観光交流課『五島市ガイドブック』（長崎県五島市）

関連情報

• - カトリック長崎大[[司教区]]

外部リンク

• - 五島市ホームページ
• - 五島市奈留島江上天主堂周辺地区アクションプラン策定 エスティ環境設計研究所
• - ダウ・ケミカルの防蟻システム、五島列島の文化財指定木造教会で採用 新建ハウジング

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