江見康一

江見 康一について

江見 康一（えみ こういち）は、1921年1月12日に兵庫県相生市で生まれ、2011年12月22日に90歳で亡くなった日本の経済学者です。専門は財政学であり、経済学博士号を一橋大学から取得しました。彼は一橋大学の名誉教授及び帝京大学の名誉教授であり、経済統計や社会保障などの分野で幅広い研究を行うとともに、重要な役職も多数歴任しました。

生涯と経歴

江見は1940年に東京都の豊島師範学校を卒業し、小中高の教員としての道を歩み始めました。後に1952年、東京商科大学を卒業。その後、一橋大学経済研究所に参加し、統計学を専攻しました。
彼の研究は、日本経済の長期分析、社会保障の研究、サービス経済分析に及び、特に『社会保障の構造分析』をまとめた際に博士号を取得しました。この業績は後に岩波書店から書籍として出版されています。

指導と影響

教育者としても非常に優れた業績があり、彼の指導を受けた学生の中には、成城大学の学長である油井雄二や早稲田大学名誉教授の馬場義久など、後に著名な学者となった者たちがいます。

公的活動

また、1978年には日本統計学会の理事長を務め、統計学の発展にも寄与しました。

特異な挑戦

江見は1921年生まれという経歴をもとに、様々な意義深い活動を行ってきました。その一環として、平成14年（2002年）には自転車で赤穂から東京までの約680kmを127時間で走破しました。この挑戦は、旧制中学校の校長を弔うために昭和14年に行った自転車走破を再現する形で、赤穂と吉良の和解をテーマにしたものであり、伝説とも言える行動でした。

著作

江見康一は多くの著書を残しており、単著作品には『経済成長と第3次産業』や『社会保障の構造分析』などがあり、共著や編著も数多く存在します。これらの著作は、日本の経済学に大きな影響を与えています。

貢献と遺産

経済学の研究のみならず、教育者や公的活動家としての側面でも貢献し続けた江見康一氏は、90年という生涯の中で日本の経済学の発展に寄与し、多くの学生や同僚たちに影響を与えました。彼の遺産は今後も日本の経済学界において重要な位置を占めることでしょう。

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