油井雄二

油井雄二氏は、1948年10月3日生まれの日本の経済学者、財政学者です。教育者としてもその手腕を発揮し、学校法人成城学園の理事長兼学園長、そして成城大学の第15代学長を歴任しました。その研究は、日本の財政政策に深く貢献しており、総合研究開発機構から大来政策研究賞を授与されています。

学歴と職歴

油井氏は、港区立高陵中学校、東京都立八潮高等学校を経て、1972年に一橋大学経済学部を卒業しました。大学では石弘光教授のゼミに所属し、経済学の基礎を築きました。その後、1974年に一橋大学大学院経済学研究科修士課程を修了し、1977年には同大学院博士課程を単位取得退学しています。大学院では、江見康一教授の指導を受け、より専門的な研究を進めました。

1978年、油井氏は富山大学経済学部助手として教員としてのキャリアをスタートさせました。その後、専任講師、助[[教授]]を経て、1982年に成城大学経済学部に助[[教授]]として着任しました。1989年には同大学の教授に昇進し、1999年には経済学部長、2004年には大学院経済学研究科長を歴任しました。さらに、教務部長などを経て、2010年4月には成城大学の学長に就任しました。経済学部出身の学長は30年ぶりであり、大学運営においても重要な役割を果たしました。2011年には成城学園の学園長に、2014年には成城幼稚園の園長に、そして2021年には成城学園の理事長に就任し、教育機関のトップとして学園全体を牽引しました。2023年に任期満了で退任しています。

研究活動と受賞

油井氏の研究活動は、財政学を中心に多岐にわたり、その成果は多くの著書や論文として発表されています。2000年には、第一回大来政策研究賞を受賞し、その功績が広く認められました。また、日本財政学会では常任理事を務め、学会の発展にも貢献しています。

著書

油井氏は、多数の著書を執筆または共著しており、その研究成果は日本の経済学界に大きな影響を与えています。主な著書には以下のようなものがあります。

共訳: ステファン・ターノフスキー『マクロ経済分析と安定政策』(マグロウヒル好学社, 1980)
共著: 『現代財政学研究』(春秋社, 1986)
共著: 『税制改革の新設計』(日本経済新聞社, 1994)
共著: 『昭和財政史 昭和28~48年度(7)国債』(東洋経済新報社, 1997)
共著: 『日本の企業課税』(東洋経済新報社, 2000)
共著: 『医療と介護の世代間格差』(東洋経済新報社, 2005)
* 共著: 『企業行動の新展開と税制』(日本証券経済研究所, 2006)

これらの著書を通じて、油井氏は財政学の理論と実践の両面から、日本の経済政策に多大な貢献をしてきました。その学術的な業績と教育者としての活動は、多くの人々に影響を与え続けています。

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