池まり子

池まり子（いけ まりこ）は、1962年3月23日生まれの日本の元女優です。本名も同じく池まり子ですが、活動時期によっては美池真理子（みいけ まりこ）や小峰詩織（こみね しおり）といった別名義も使用していました。島根県で生を受けた後、大阪府で成長しました。かつては芸能事務所アミューズに所属していました。

彼女のキャリアは、東京12チャンネル（現在のテレビ東京）のマスコットガールに選ばれたことから始まります。女優としての本格的な第一歩は、1980年9月29日に放送されたテレビドラマ『天を走れ!愛馬マックス』への出演でした。

初期の活動では、様々なテレビドラマでその姿を見せました。1980年から1981年にかけて放送された東京12チャンネルの『ときめき十字星』をはじめ、1981年にはTBS系の『思えば遠くへ来たもんだ』に林真紀子役で、同じくTBS系の『ぼくらの時代』には和泉京役で出演しています。また、単発ドラマやゲスト出演も多く、1980年には日本テレビ系の人気刑事ドラマ『太陽にほえろ!』の第389話「心の重荷」に登場。1982年には『火曜サスペンス劇場』の一編「極刑」、1983年には『土曜ワイド劇場』の「白い素肌の美女」で山野三千子役を演じるなど、幅広い役柄に挑戦しました。

1983年には、女優としての存在感をさらに高める出来事がありました。映画『夜明けのランナー』に出演し、主演の渡辺徹演じる主人公の恋人、津坂真沙未役を好演。この作品を通じて、彼女の名前はより多くの観客に知られることとなりました。同年には他の映画作品にも出演しており、『ナナカマドの挽歌』では秋庭ヤエ子役、『愛の陽炎』にも出演しています。1984年には映画『晴れ、ときどき殺人』で石田マリ子役を演じました。

テレビドラマでのレギュラー出演も続き、1984年にはフジテレビ系の『いけない恋人』にOLである川口佳代役でレギュラーとして登場し、日常的な役柄もこなしました。同じく1984年から1985年にかけて放送されたNHK総合の大河ドラマ『宮本武蔵』にはお小夜役で出演するなど、大作にも名を連ねています。この時期には『特捜最前線』にも複数回ゲスト出演しており、特に第435話では杉本久美子役を演じています。また、『人妻捜査官』第16話、『刑事物語'85』第15話など、当時の話題作に数多く顔を見せました。

女優キャリアにおける大きな転機となったのは、1986年に読売テレビ制作・日本テレビ系列で放送された朝の連続ドラマ『花いちばん』でした。この作品でヒロインの佐原有紀役に抜擢され、主演を務めました。このヒロイン抜擢を機に、それまで使用していた別名義から本名である池まり子に戻して活動することになります。この後も、人気時代劇『水戸黄門』の第16部第3話で再びお小夜役を演じたり、『ザ・ハングマンV』第20話に礼子役で出演するなど、精力的に活動を続けました。1987年の『木曜ゴールデンドラマ 哀しきは幻の妻』や1988年の『土曜ドラマスペシャル ボクの乙女ちっく殺人事件』といった単発ドラマへの出演も確認されています。

このように、1980年代を中心にテレビドラマや映画で活躍した池まり子ですが、近年における具体的な芸能活動の状況については確認されていません。

女優としての顔とは別に、彼女は油絵を深く愛好していたことでも知られています。熱心なあまり、「家族展覧会」と銘打って自らの作品を披露することもよくあったといいます。このエピソードは、彼女のアーティスティックで情熱的な一面を物語っています。

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