池玲子

池玲子（いけ れいこ）は、1953年5月25日に東京都で生まれた、日本を代表する女優、グラビアモデル、歌手です。本名は池田玲子で、1971年から1982年にかけて活躍しました。彼女は特に東映ポルノ映画の主演女優として知られています。

池玲子のキャリアは1971年に始まり、映画『温泉みみず芸者』で主演デビューを果たしました。彼女が映画界に入るきっかけとなったのは、東映の天尾完次と鈴木則文が週刊誌のグラビアで彼女の写真を見つけたことでした。当時、彼女はまだ16歳であり、デビューの際には年齢を隠すための注意が必要でした。彼女の魅力は、バスト90cmを超えるグラマラスな体型と独特の存在感であり、デビュー作で彼女はポルノ映画を意識したスタイルで売り出されました。

1971年には、『女番長』シリーズなどの映画に主演し、その演技力が評価されました。特に、1971年のゴールデン・アロー賞グラフ賞を受賞し、その後のキャリアを大きく飛躍させました。池は、女優業に加えて歌手としても活動し、1972年以降は音楽界でも活躍を見せます。彼女は、さまざまなジャンルの映画やドラマに出演し、特に『恐怖女子高校』シリーズや『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』などでの存在感が光りました。

池玲子はまた、海外での作品にも出演し、特に香港製作のホラー映画『悪魔の生首（心魔）』に主演しました。この作品は、カンフー映画が人気の中で、次なるヒット作としてポルノ映画が期待されていた時期に製作されたもので、池は「香港ではスターは脱がない」と語っています。彼女は、自身の演技力を重視しつつ、次世代の女優像を模索しているようでした。

テレビドラマでも活躍し、時代劇やアクション系の作品で悪女役を演じる一方で、実直な役柄でも印象を残しました。『悪党狩り』などにレギュラー出演し、その存在感で視聴者の心をつかみました。1982年ごろまで女優業を続けていましたが、その後はメディアから姿を消し、静かな生活に入ったとされています。

映画界での活躍を終えた後も、彼女の歌手としての側面が注目され、数枚のシングルやアルバムをリリースしました。「恍惚の世界」と名付けられたアルバムは1971年に登場し、やがてCDとしても再リリースされました。彼女の表現力と独特な歌声は今なお多くのファンに愛されています。

池玲子はまた、数多くの写真集や冊子にも登場しており、その美貌とスタイルを余すことなく発信しました。彼女のキャリアにおける受賞歴は、ゴールデン・アロー賞や日本映画テレビ製作者協会の新人賞などがあり、まさにその時代を象徴する存在となっていました。

特に彼女は、東映ポルノ映画の代表的な女優の一人として位置づけられ、多くの作品において観客を魅了しました。池玲子の存在は、1970年代の日本映画において重要な役割を果たし、彼女のキャリアは今でも多くの人々に語り継がれています。

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