池田町営バス (長野県)

池田町営バス：地域を支える公共交通機関

長野県池田町は、町民の生活を支える公共交通機関として、町営バスを運行しています。運行は安曇観光タクシー池田営業所に委託されており、町内各地を結ぶ路線網を展開しています。かつては松本電鉄バスや川中島バスも町内に路線を有していましたが、過疎化やモータリゼーションの進展により利用客が減少。路線の縮小や廃止が相次ぎました。そのため、町は公共交通の維持を目的に町営バスの運行を開始し、現在に至ります。

町営バスの歴史

池田町営バスは1988年3月1日に運行を開始。その後、町内路線の段階的な廃止と並行し、安曇野市への乗り入れ路線など、生活に必要な路線が町営バスに切り替えられました。

• - 1994年6月28日：安曇野線の運行開始
• - 2001年6月27日：町内循環線の運行開始
• - 2002年4月1日：明科線の運行開始
• - 2003年4月1日：運行委託先の民営化
• - 2020年4月1日：運行委託先が北安観光タクシーから安曇観光タクシーへ変更
• - 2023年4月1日：池坂線の生坂村への移管と町営バスからの廃止
• - 2024年3月16日：八十二銀行前バス停の改称
• - 2024年4月1日：高校生以下の運賃無料化

運行ダイヤは毎年改定されており、利用状況を踏まえて3月頃と4月1日にダイヤ改正が行われます。明科線、安曇野線、松川線はJRのダイヤ改正に合わせて同日に改定される一方、町内巡回線と広津線は4月1日に改定されます。

運行路線

町営バスは、JR線への接続を重視し、隣接自治体にも乗り入れる路線が多くあります。以下、主要路線の概要です。

明科線

正科北（大町市）～明科駅前（安曇野市）を結ぶ路線。特に明科高校の通学需要が大きく、日中の運行本数は少なめです。あづみ病院を経由する便と経由しない便があります。正科北バス停は大町市に位置しますが、運賃体系上は池田町と同じ扱いとなっています。

安曇野線

あづみ病院～穂高駅前（安曇野市）を結ぶ路線。廃止された松電安曇野線の区間を引き継いでいます。穂高駅は中央本線の特急も停車し、商業施設や医療機関も集中しているため、利用需要が高いです。日中の運行本数は少なめです。

広津線

やすらぎの郷～日影を結ぶ路線。廃止された松電バス広津線を元に運行されています。山間部を走る路線で、道幅が狭いため、一部区間では離合が困難です。運行本数は非常に少ないです。

松川線

正科北（大町市）～松川駅前（松川村）を結ぶ路線。正科北バス停では大町市民ふれあいバスとの接続が時間帯によっては可能です。廃止された松電バス鼠穴線の一部を継承しています。日中の運行本数も多いのが特徴です。

町内巡回線

町内を循環する路線で、平日のみ運行。土曜日・日曜日・祝日は運休です。フリー乗降制を採用しており、安全な場所であれば、自由に乗り降りできます。

過去の路線：池坂線

池田町と生坂村を結ぶ路線でしたが、2023年3月31日に廃止され、生坂村に引き継がれました。

運賃

ゾーン制を採用。町役場から発行される路線図付き時刻表にゾーンが記載されています。先払い制です。

• - 同色区域内：150円
• - 異なる色区域：300円

松川村、大町市、安曇野市内の特定バス停は町内ゾーンと同じ料金です。回数券もあります。

その他

• - 運休日：日曜日、祝日、1月1日、1月2日
• - バス停のデザイン：池田町のマスコットキャラクターが描かれています。
• - 車両：需要に合わせた車両が配置されています。車内放送はありません。
• - 車庫：あづみ病院近くにあります。

池田町営バスは、過疎化が進む地域において、住民の生活を支える重要な役割を担っています。今後も、利用者のニーズを反映させながら、地域に密着した公共交通サービスを提供していくことが期待されます。

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