沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法

沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法



沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法(昭和45年法律第33号)は、沖縄返還前の琉球政府の法令に基づいて弁護士資格を有していた者に対し、日本の弁護士資格を付与するための特別な措置を定めた法律です。

概要



沖縄返還前の琉球政府下では、戦前の高等文官試験司法科合格者のほか、米国民政府が制定した「琉球民裁判所制」に基づく資格(布令弁護士)を持つ弁護士が存在していました。沖縄返還に際し、これらの布令弁護士の資格をどのように取り扱うかが課題となりました。

そこで、法務省司法試験管理委員会(現在の司法試験委員会)は、沖縄返還までに、これらの弁護士が日本の法曹として必要な学識および応用能力を有するかどうかを判定するため、以下のプロセスを実施しました。

試験



沖縄における法曹経験が3年未満の者や司法修習生に対しては、裁判、検察、弁護士事務に関する基礎的な素養を判定するための試験が実施されました。一方、沖縄における法曹経験が3年以上の者や司法修習課程修了者は、この試験が免除されました。

講習



試験合格者や試験免除者に対し、日本の法令や裁判、検察、弁護士事務の実務に関する講習が実施されました。これは、次の選考に進むための準備として行われました。

選考



講習を修了した者に対して、日本の裁判官検察官弁護士として必要な学識および応用能力があるかどうかを判定するための選考が実施されました。

この選考に合格した者は、日本国内で弁護士資格が付与されました。一方で、選考を受けなかった者や不合格となった者は、沖縄県内に限り「沖縄弁護士」の名称を用いて弁護士業務を行うことが認められました。

出典



  • - 沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法(昭和45年法律第33号)

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