沖縄県立第一高等女学校

沖縄県立第一高等女学校

沖縄県立第一高等女学校（おきなわけんりつだいいちこうとうじょがっこう）は、かつて沖縄県島尻郡真和志間切安里村（現在の那覇市）に存在した県立の高等女学校です。略称は「一高女」と呼ばれていました。

歴史

その歴史は、1900年6月20日に設立された私立沖縄高等女学校に始まります。その後、1903年4月1日に県立沖縄高等女学校として沖縄師範学校内に開校。翌日には私立沖縄高等女学校が廃止され、県立沖縄高等女学校は沖縄県立高等女学校へと改称しました。

1907年には、校友会誌「乙姫」が創刊され、同年には現在地への移転が認可。翌年には校舎が完成し、移転しました。1912年には創立10周年を迎え、記念会が開催されました。

1915年には沖縄県女子師範学校との併置が認可され、1916年には女子師範学校が移転し、並置となりました。1918年には初の県外修学旅行が実施されました。

生徒の自治活動も活発で、1922年には制服についての議論が白熱し、洋服と和服の自由期間を経て、1926年にセーラー服が正式に制服として採用されました。1927年には校友会誌「姫百合」が創刊され、校友会と女子師範学校の学友会が合同で姫百合会を発足させました。1928年には沖縄県立第一高等女学校に改称されています。

1932年には制服改善運動が起こり、生徒たちの提案によって制服が改善されました。1935年には創立25周年を迎え、記念式典や様々な行事が盛大に開催されました。

1941年には、それまで自由だった髪型が学年別に定められ、セーラー服の襟もへちま襟に変更されました。1942年には学校放送が開始され、スカートの代わりにモンペを着用するようになりました。1943年にはプールが完成しました。

1945年3月には沖縄戦が激化し、3月24日には「ひめゆり学徒隊」の出発式が行われました。3月29日には校舎が焼失し、6月18日には学徒隊に解散命令が出され、学校は戦火により壊滅し、そのまま廃校となりました。

学校生活

行事・課外活動・事件

毎年5月には波上宮の例大祭に参加していました。また、学校生活の中では、ミルクセーキ事件というちょっとした騒動も起こりました。

クラブ活動

クラブ活動としては、籠球部（バスケットボール部）やお琴部がありました。

修学旅行

修学旅行は1918年から毎年3月に行われ、1ヶ月近くかけて九州、山陽、関西、名古屋、東京、日光などを巡りました。1939年10月の修学旅行は期間が短縮され、これが最後の修学旅行となりました。

その他

創立記念日は4月2日でした。学校の門前には「勉強堂」という文房具店があり、お菓子も扱っていたため、生徒たちがよくたむろしていました。また、試験中に白紙で提出する「白紙同盟」といういたずらも時々行われていたようです。

参考文献

沖縄県女師・一高女同窓会『ひめゆり 女師・一高女沿革誌』1987年
琉球政府 著、琉球政府 編『沖縄県史. 第4巻 (各論編 第3)』琉球政府、沖縄県、1966年。

関連項目

旧制中等教育学校の一覧 (沖縄県)
沖縄戦 > 沖縄の学徒兵 > ひめゆり学徒隊 > ひめゆりの塔
沖縄女子師範学校

外部リンク

ひめゆり平和祈念資料館 / HIMEYURI PEACE MUSEUM

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