河内成幸

河内 成幸

河内成幸（かわち せいこう、1948年9月20日生まれ）は、日本の版[[画家]]であり、その独自の技法と作品で国内外に評価されているアーティストです。彼は名古屋造形大学の客員教授であり、日本美術家連盟版画部の委員も務めています。家族には、妻で同じく版[[画家]]の河内美榮子がいます。

略歴とキャリア

河内は1948年に山梨県北都留郡上野原町で生まれ、1966年に山梨県立都留高等学校を卒業後、1969年に多摩美術大学の油画科に入学、1973年に卒業しました。彼の版画のキャリアは1979年に山梨の版画4人展から始まり、その後も数々の展覧会や国際的なビエンナーレに参加し、特に1985年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークのコロンビア大学大学院に留学しました。

留学後、彼の作風には大きな変化が見られ、特にニワトリが飛び立つ様子を描いた《The Flying》のシリーズが注目されました。この作品では、ニワトリが自画像であると語り、閉塞感のある社会での自身の姿を重ねています。さらに、富士山のモチーフも多くの作品に見られ、日本文化の象徴として位置づけられています。

独自の技法

河内の作品で顕著なのは、彼が開発した「凸凹摺り」という技法です。この技法は、凹線を彫り込んだ銅版画の手法を取り入れたもので、強いプレスによりその線を浮きあがらせ、現代的な木版画を実現しています。独特の表現力を持つ彼の作品は、多くの美術館に収蔵されています。

受賞と展覧会

彼の功績は数多くの賞に表れています。1970年に日本版画協会展で新人賞を受賞し、その後も様々なビエンナーレでの受賞歴があります。1996年にはさっぽろ国際現代版画ビエンナーレ展で北海道ガス賞を受賞し、2011年には紫綬褒章を受章しました。最近では、2020年に台湾国際ミニチュア版画展で国際グランプリ賞を獲得しています。

公共のコレクション

河内成幸の作品は、いくつかの著名な美術館にも収蔵されています。いわき市立美術館、青梅市立美術館、大阪府立現代美術センターなど、国内外の多くの美術館が彼の作品を展示しています。また、国際的には、ブルガリア国立美術館や大英博物館においても彼の作品が評価されています。

まとめ

河内成幸は、日本の版画界で独特の地位を築き上げたアーティストです。彼の作品は、従来の技法を革新し、深い思索と創造性をもって表現されています。これからも彼の活動から目が離せません。

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