河村弘二

河村 弘二について

河村 弘二（かわむら こうじ）は、1913年12月13日に東京府東京市麻布区（現在の東京都港区）に生まれ、1998年8月12日に亡くなった日本の俳優及び声優です。彼の本名は河村 弘仁で、俳優業において大きな足跡を残しました。中学校を卒業した彼は劇団に入団し、多くの舞台や映画、テレビドラマに出演しました。

来歴

河村は3人兄弟の次男で、兄は金田義人という医者で、妹は女優の河村久子です。彼は、府立第八中学校（現在の東京都立小山台高等学校）を卒業後、劇団プレイボーイズを経て、創作座に入ります。ここで『デット・エンド』や『大地』などの作品に出演し、俳優としてのキャリアをスタートさせました。

1936年には、P.C.L.映画製作所が制作した木村荘十二監督の映画『彦六大いに笑ふ』で映画デビューを果たしました。翌年の1937年には文学座に参加し、『クノック』や『秋水嶺』に出演。1938年にはP.C.L.映画製作所とJ.O.スタヂオが合併した東宝に入社し、数多くの映画に出演することとなります。

1940年には戦争に応召され、中支に派遣されましたが、1946年に復員。その後、プレヤーズ・センターを経て東京俳優生活協同組合に入団します。以降は、NHKのラジオドラマやテレビドラマに多数出演し、その存在感を示しました。

河村は1998年8月12日に、中村プロの協力を受けつつ84歳でこの世を去りました。彼の妻も女優として活躍しており、その影響力を色濃く残しています。

代表作

映画

河村 弘二の映画出演作には以下のような作品があります。

• - 花と竜（1954年） - 藤本親分
• - 日本沈没（1973年） - 建設大臣
• - 海峡（1982年） - 石田禮助国鉄総裁

他にも多くの映画に出演し、その幅広い演技力を発揮しました。

テレビドラマ

もっぱらテレビドラマでも多くの作品において特筆すべき役割を果たし、以下のような作品がありました。

• - 大河ドラマ『赤穂浪士』（1964年） - 演じた役は萱野七郎左衛門
• - 松本清張シリーズ『最後の自画像』（1977年） - 滝沢常務
• - 太陽にほえろ! - 数話に出演し、しっかりした存在感を示しました。

河村はまた、吹き替えでも活躍し、ハリウッド映画やアニメーションにも声を当てることが多く、彼の声は広く親しまれました。特に、戦争と平和やゴッドファーザーなどの名作でもその声を聞くことができます。

影響と評価

河村 弘二は、第二次世界大戦や日本の映画界が大きく変わりゆく中で、俳優としての生涯を全うしました。特に、中支での経験は彼の演技力に深く影響を与えたと言われています。舞台から映画、テレビに至るまで、多岐にわたって成功を収め、多くの人々に影響を与え続けました。彼の代表作は今なお再放送され、人々の記憶に鮮烈な印象を与えています。

河村弘二の生涯と彼が残した作品群は、今後も日本の演劇や映画の歴史の中で重要な位置を占め続けることでしょう。彼の功績に感謝し、これからの世代にもその名が語り継がれることを期待しています。

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