彦六大いに笑ふ

彦六大いに笑ふ

『彦六大いに笑ふ』は、1936年に公開された木村荘十二監督による日本の映画作品です。三好十郎の脚本・原作で、徳川夢声が主演を務めました。この映画は、戦後にテレビドラマとしてもリメイクされ、さらに落語家である八代目林家正蔵が、その名跡を海老名家に返上した後に名乗った「林家彦六」という芸名の由来となったことでも広く知られています。

映画版

概要

映画『彦六大いに笑ふ』は、昭和初期の日本を舞台に、正宗彦六という人物を軸に物語が展開されます。監督は木村荘十二、脚本は三好十郎が担当。撮影は立花幹也、音楽は清田茂が手掛けました。美術は久保一雄、録音は安恵重遠、編集は岩下広一が担当しています。

キャスト

映画には、徳川夢声が正宗彦六役で主演を務め、丸山定夫、堤真佐子、英百合子、河村弘二、清川虹子、小島洋々、小杉義男、嵯峨善兵、三島雅夫、宮野照子、林喜美子といった豪華な俳優陣が名を連ねています。

徳川夢声 - 正宗彦六
丸山定夫 - 彦一
堤真佐子 - ミル
英百合子 - お辻
河村弘二 - 修
清川虹子 - おあさ
小島洋々 - 鉄造
小杉義男 - 白木
嵯峨善兵 - 人夫頭
三島雅夫 - 酔漢
宮野照子 - 踊子
林喜美子 - 踊子

受賞

この映画は、1936年度の第13回キネマ旬報賞で日本映画ベスト・テン8位に選ばれるなど、高い評価を受けました。

テレビドラマ版

『彦六大いに笑ふ』は、映画公開後、テレビドラマとしても二度リメイクされています。いずれも映画版とは異なるキャストで制作され、それぞれの時代背景を反映した作品となっています。

1960年版

1960年8月7日には、NTVの『東レ サンデーステージ』で放送されました。二代目尾上松緑が主演を務め、川上康子、柳谷寛、浦里はるみらが出演しました。

1962年版

1962年10月5日には、NHKの『文芸劇場』で放送されました。殿山泰司が主演を務め、久富惟晴、黒柳徹子、桜井英一、森幹太、河村久子、加藤忠、川久保潔、小山源喜らが出演しました。

林家彦六について

落語家の八代目林家正蔵は、後に「林家彦六」を名乗りました。これは、映画『彦六大いに笑ふ』の主人公の名前が由来となっています。林家正蔵自身も寄席やテレビ番組でこのエピソードを語っており、映画が落語界にも影響を与えたことが伺えます。

関連情報

林家正蔵(8代目): 映画タイトルにもなった「彦六」の芸名を受け継いだ落語家。

外部リンク

彦六大いに笑ふ - allcinema
彦六大いに笑ふ - 日本映画データベース
彦六大いに笑ふ - KINENOTE
彦六大いに笑ふ - 国立映画アーカイブ
彦六大いに笑ふ - 文化庁日本映画情報システム
* 彦六大いに笑う - テレビドラマデータベース

まとめ

映画『彦六大いに笑ふ』は、その公開から長い年月を経た今でも、映画史に残る名作として、また落語界にも影響を与えた作品として語り継がれています。映画ファンだけでなく、落語ファンにとっても興味深い作品と言えるでしょう。

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