河野薬品

河野薬品株式会社の歴史と業務内容

河野薬品株式会社（こうのやくひん）は、日本の広島県を本拠地とする企業で、医薬品や一般用医薬品、医療機器の卸売業を展開していました。日本の医療業界において重要な役割を果たしてきましたが、他社との合併によりその歴史に幕を下ろしました。現在、河野薬品の業務は、東邦ホールディングスの一部門である「セイエル」に受け継がれています。

会社の概要

本社の所在地は広島市中区幟町5-12に位置し、代表取締役社長は河野博行氏が務めていました。また、同社の主要な株主としても名を連ねています。さらに、大手製薬会社の一つ、塩野義製薬も株主の一角を占めています。

会社の沿革

河野薬品の歴史は明治5年（1872年）に遡り、最初は広島市の堺町に「河野三兵衛」として設立されました。その後、昭和23年（1948年）には資本金19,500円で「河野薬品株式会社」へと改組しました。

昭和26年には本社を現在の幟町に移転し、幾度かの営業所を増やしながら拡大していきました。具体的には、昭和38年に呉営業所、昭和39年には岩国営業所、続いて昭和42年に福山営業所や鉄筋コンクリート製の新社屋へ移転しました。さらに、その後も数回にわたり営業所を新たに開設し、各地での事業を展開しました。

昭和62年には宇部市の「伊藤薬品株式会社」を吸収合併し、宇部支店など新たな営業所も立ち上げました。平成に入ると、広島北営業所や広島西営業所などが設立され、業務はますます多様化しました。しかし、平成9年（1997年）には岡山県の岡山医薬品に吸収され、法人としては解散することとなりました。それに伴い、商号は「株式会社オムエル」と改称されました。

営業所の所在地

河野薬品の営業所は、広島県内に広がっており、広島市、福山市、呉市、三次市、三原市に所在していました。また、山口県内には宇部市、岩国市、下関市、山口市、萩市、周南市に営業所を設けており、地域に密着したサービスを提供していました。

主な取引先

河野薬品は、多数の信頼できる製薬メーカーとの取引を行っていました。主な取引先には、塩野義製薬、エーザイ、住友製薬、大塚製薬、山之内製薬（現・アステラス製薬）、小野薬品工業、萬有製薬、協和発酵（現・協和発酵キリン）、日本ケミファ、ゼリア新薬工業、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ、大正製薬、扶桑薬品工業などが含まれます。これらの企業と連携することによって、河野薬品は地域医療の充実に尽力していました。

結論

河野薬品株式会社は、広島を拠点に医薬品卸売業として長年にわたり地域貢献をしてきた企業です。合併を経てその名前は消えましたが、地域医療への影響は今もなお続いています。後身のセイエルも、河野薬品が築き上げた基盤を引き継ぎ、地域の健康に寄与することを目指しているのです。

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