油川

油川（あぶらかわ）

油川は、青森市に位置する地名であり、大字名です。地区内には、大浜、岡田、千苅、中道、浪返、浪岸、船岡、実法、柳川などの小字が存在します。郵便番号は038-0059です。

地理

油川は青森市街地の北西に位置し、北は陸奥湾に面しています。東は新城川を境に沖館・新田と、西は羽白と、南西は岡町と接しています。地区内を南北に幹線道路が走り、その沿道には商店などが点在しています。

河川

新城川 - 地区の南端を流れます。
天田内川
市兵衛川
油川

歴史

油川は中世以来の歴史を持つ港町です。戦国時代の資料「津軽郡中名字」にもその名が見られ、津軽平野から外ヶ浜地域や津軽半島へと続く道の交差点として栄えました。近江商人の移住により、廻船問屋や酒造業が古くから営まれていました。

江戸時代前期には、津軽信枚の命により油川の南東に湊町青森が開かれましたが、油川も引き続き繁栄しました。しかし、明治時代に新城から青森へ直行する道が開通すると、油川の港勢は衰退しました。

大正時代には、イタリア人のファブリーが缶詰工場と居宅を構え、その居宅は「イタリア館」として住民に親しまれました。

沿革

1871年（明治4年）：廃藩置県により弘前県に属し、その後青森県となります。
1878年（明治11年）：郡区町村編成法施行により東津軽郡に属します。
1889年（明治22年）：町村制施行により油川町の大字となります。
1939年（昭和14年）：青森市に編入合併され、青森市の大字となります。

世帯数と人口

2023年（令和5年）1月1日現在の世帯数と人口は以下の通りです。
データは省略。　

学区

青森市立の小・中学校に通う場合の学区は以下の通りです。
学区情報は省略。

交通

道路

国道280号：海岸沿いを南北に縦断します。
青森港臨港道路木材港線：フェリー埠頭入口から油川地区の木材港へ向かいます。
青森県道234号津軽新城停車場油川線

バス

青森市営バス：W 沖館・新田線
青森市市バス：岡町線

主な施設

青森市立油川小学校

イベント

かかしロード

油川地区では、国道280号バイパス沿いで毎年秋に「かかしロード280」が開催されていましたが、2025年3月をもって終了することが決定しました。18年間で計5576体ものかかしが展示され、2025年4月20日のあおもり桜マラソンで最後の展示が行われる予定です。

参考文献

* 角川日本地名大辞典 2 青森県（1985年 角川日本地名大辞典編纂委員会 編）油川の項

もう一度検索