油須原駅

油須原駅の紹介

油須原駅（ゆすばるえき）は、福岡県田川郡赤村大字赤に位置し、平成筑豊鉄道田川線の駅です。駅番号はHC21で、筑豊地区の山間部にあるため、美しい自然が周囲に広がっています。この駅は九州で最も古い木造駅舎として名高く、周囲の景観に溶け込む素朴な雰囲気を持っています。

歴史

油須原駅の歴史は1895年（明治28年）8月15日に始まり、当時は豊州鉄道の駅として開業しました。1901年には九州鉄道に合併され、1907年には国有化されて帝国鉄道庁の管轄となりました。1958年には駅構内の拡張工事が完了し、1963年には貨物の取り扱いが廃止される運びとなりました。1984年には駅員が無配置となり、1987年の国鉄分割民営化により九州旅客鉄道の管理となりました。1989年には経営が平成筑豊鉄道に移りました。

駅構造

油須原駅は、相対式ホーム2面2線を備えた地上駅です。上下のホームは離れた位置にあり、両者は構内の踏切で接続されています。現在は無人駅として運営されており、地域の交通拠点としての役割を果たしています。田川伊田方面のホームには、開業時から存在する木造駅舎があります。この駅舎は2022年2月に、西日本工業大学と赤村の協力による産学官連携プロジェクトを通じて修復され、当初の姿を想起させるデザインに生まれ変わりました。窓は木枠に変更され、照明もレトロ調のものが使用されています。

駅周辺

油須原駅は、赤村内で唯一の国鉄時代から存在する駅であり、周辺には多くの住宅や商店があります。このエリアは、住民の生活に密接に関連した地域社会を形成しており、訪れる人々にとって便利な場所です。

油須原線の計画

かつて、国鉄の日田彦山線豊前川崎駅から国鉄添田線（現・廃止）の大任駅を経て油須原駅に至る油須原線の計画がありましたが、実現することはありませんでした。これは地域交通の歴史において重要な点です。

その他の情報

油須原駅は、映画「東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜」のロケ地としても利用されたことがあります。また、野生のキジが時折駅の周辺に現れることがあり、訪問者に自然の息吹を感じさせる瞬間を提供しています。

隣接駅

油須原駅の隣には平成筑豊鉄道の—田川線—源じいの森駅（HC22）と赤駅（HC20）があります。これらの駅も地域の交通を担い、多くの人々に利用されています。

油須原駅は、自然と歴史、文化が交錯する特別な場所であり、九州の鉄道の魅力を伝える重要な拠点としての役割を果たしています。

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