豊前川崎駅

豊前川崎駅（ぶぜんかわさきえき）

福岡県田川郡川崎町に位置する豊前川崎駅は、九州旅客鉄道（JR九州）が運営する日田彦山線の鉄道駅です。川崎町の中心部にあり、地域住民にとって重要な交通拠点となっています。かつては廃止された上山田線との接続駅でもあり、交通の要衝として賑わいをみせた歴史を持ちます。

歴史

豊前川崎駅の歴史は、1899年（明治32年）7月10日に、豊州鉄道の川崎駅として開業したことに始まります。当時は、後藤寺駅から当駅までの区間が開通した際の終着駅でした。その後、路線の運営権は九州鉄道に引き継がれ、1901年（明治34年）9月3日に同社によって買収されます。さらに、1907年（明治40年）7月1日には鉄道国有法に基づき国有化され、国の管理下に入りました。

駅名が現在の豊前川崎駅に改称されたのは、第二次世界大戦中の1945年（昭和20年）5月1日のことです。戦後、1966年（昭和41年）3月10日には上山田線が当駅まで延伸し、これをもって上山田線は全線が開通しました。これにより、豊前川崎駅は二つの路線の接続駅となります。しかし、時代の流れとともに鉄道を取り巻く環境は変化し、1984年（昭和59年）2月15日には駅員の配置されない無人駅となりました。その後、1987年（昭和62年）4月1日に行われた国鉄の分割民営化に伴い、九州旅客鉄道（JR九州）の駅として新たなスタートを切ります。残念ながら、接続していた上山田線は1988年（昭和63年）9月1日に全線が廃止され、再び日田彦山線単独の駅に戻りました。

2000年（平成12年）9月には駅周辺の道路改良工事に伴い、駅構内が縮小されることとなり、これに合わせて現在の駅舎が完成しました。この改修により、かつての複雑な線路配置は簡素化されています。

駅構造

現在の豊前川崎駅は、地上駅で、単式ホーム1面1線というシンプルな構造を持っています。これは、2000年の駅改修で構内が縮小された結果です。かつて上山田線が接続し、列車の行き違いが行われていた頃は、単式ホーム1面1線に加えて島式ホーム1面2線を持つ、合計2面3線の構造でした。改修時には旧3番線を利用する形で現在の1面1線に集約されました。

駅は簡易委託駅となっており、駅窓口（きっぷうりば）が設けられています。ここでは営業時間内（概ね6:55から17:35まで）に限り、乗車券を購入することが可能です。

駅周辺とバス路線

日田彦山線は川崎町の中心市街地の比較的近くを通っていますが、豊前川崎駅自体は中心市街地からやや南東に外れた場所に位置しています。

駅からの二次交通としては、複数のバス路線が利用できます。

駅前にはふれあいバスの「川崎駅前」バス停があります。
駅の裏手、丸山川を挟んだ県道95号線沿いには、西鉄バス筑豊の「丸山町」バス停があり、こちらが最も近いバス停の一つです。

これらのバス路線を利用することで、川崎町中心部をはじめ、近隣の田川市（後藤寺バスセンター方面）や添田町方面へのアクセスが可能です。

隣の駅

現在、豊前川崎駅に乗り入れているのはJR九州の日田彦山線のみです。


かつて接続していた上山田線には、以下の駅がありました。

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