泊居支庁

泊居支庁について

泊居支庁（とまりおるしちょう）は、樺太庁に設置されていた行政区画の一つです。支庁所在地は泊居町に置かれていました。この記事では、泊居支庁の前身である名好支庁（なよししちょう）と久春内支庁（くしゅんないしちょう）についても解説します。

歴史

泊居支庁の歴史は、1908年（明治41年）に真岡支庁から独立した名好支庁の発足に始まります。以下にその変遷を記します。

1908年（明治41年）12月 - 真岡支庁ナヤシ出張所が独立し、名好支庁が発足。
1913年（大正2年）6月 - 真岡支庁の泊居出張所と久春内出張所が名好支庁に移管されます。その後、支庁は久春内に移転し、久春内支庁に改称。旧名好支庁は北名好出張所となり、新たに鵜城出張所が設置されます。
1913年（大正2年）10月 - 支庁が泊居出張所に移転し、泊居支庁に改称。旧久春内支庁には久春内出張所が設置されます。
1918年（大正7年）6月 - 北名好出張所が名好出張所に改称されます。
1915年（大正4年）6月26日 - 「樺太ノ郡町村編制ニ関スル件」（大正4年勅令第101号）の施行により、管内に泊居郡、久春内郡、鵜城郡、名好郡が設置されます。
1922年（大正11年）10月 - 鵜城出張所と名好出張所の管轄区域に鵜城支庁が発足します。
1924年（大正13年）12月25日 - 鵜城支庁が廃止され、鵜城郡と名好郡が泊居支庁の管轄区域に編入されます。これに伴い、鵜城郡と名好郡を管轄する鵜城出張所が設置されます。
1940年（昭和15年）1月 - 鵜城郡と名好郡の一部（恵須取町・塔路町）、久春内郡の一部（珍内町）の区域をもって恵須取[[支庁]]が発足。泊居支庁の管轄区域は泊居郡のみとなります。
* 1942年（昭和17年）11月 - 泊居支庁は真岡支庁に統合され、同日付で廃止されました。

支庁の変遷

泊居支庁は、その前身である名好支庁、久春内支庁を含め、短期間のうちに目まぐるしくその名称や管轄区域を変更しました。これは、当時の樺太における行政区画の再編と、地域の発展に伴う状況の変化に対応するためのものであったと考えられます。特に、鵜城支庁の設置と廃止、そして恵須取[[支庁]]の分離は、この地域の行政体制が試行錯誤を重ねていたことを示しています。

まとめ

泊居支庁は、樺太庁の行政区画として、その短い歴史の中で、幾度もの変遷を経験しました。その過程では、名好支庁や久春内支庁といった前身の支庁が存在し、これらの変遷を通して、当時の行政や地域の状況を伺い知ることができます。最終的には真岡支庁に統合され、その歴史に幕を閉じましたが、樺太の歴史を語る上で重要な役割を果たしたことは言うまでもありません。

この変遷は、当時の行政が地域の実情に応じて柔軟に対応しようとした結果であり、その過程は、地域社会の発展と密接に結びついていました。泊居支庁の歴史を理解することは、当時の樺太の社会構造や行政のあり方を理解する上で、非常に重要であると言えるでしょう。

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