法起院

法起院について

法起院（ほうきいん）は、奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派の寺院で、総本山の長谷寺の塔頭にあたります。この寺院では徳道上人像が本尊として祀られており、西国三十三所の番外札所としても知られています。また、御詠歌には「極楽は よそにはあらじ わがこころ おなじ蓮の へだてやはある」とあります。

歴史

法起院の起源は、奈良時代の天平7年（735年）に遡ります。寺伝によれば、西国三十三所を創始した徳道上人がこの地で隠棲したとされています。徳道は後に、境内の松の木に登り法起菩薩として遷化したと言われており、これが法起院の名称の由来とされています。境内には、徳道上人の廟とされる十三重石塔が存在しており、彼の存在を今に伝えています。

その後、江戸時代前期の元禄8年（1695年）に長谷寺の化主である英岳僧正がこの寺院を再興し、「長谷寺開山堂」と名付けました。このように、長い歴史を持つ法起院は、多くの信者や観光客に愛されています。

境内の構成

法起院の境内には、数多くの重要な建物と施設が点在しています。

• - 本堂（開山堂）: 法起院の中心的な建物で、ここに本尊が祀られています。
• - 徳道上人御廟: 十三重石塔があり、徳道の墓とされています。
• - 庚申堂: さまざまな神様を祀る堂。
• - 弁財天堂: 水の神である弁財天を祀る場所。
• - 上人沓脱ぎ石: 徳道上人にちなむ神聖な石と言われています。
• - 庫裏: 僧侶たちの居住空間。
• - 山門: 境内への入り口として重要な役割を果たしています。

周辺の札所

法起院は西国三十三所の一部としても位置づけられています。前後の札所には、7番の岡寺や8番の長谷寺があります。これにより、巡礼者たちは連なった札所を巡りながら信仰の旅を続けることができます。

参考資料

法起院に関する情報は、配布されているパンフレットや現地の説明板に詳しく記されています。また、法起院の公式サイトでも様々な情報が提供されています。歴史的価値の高いこの寺院を訪れることで、徳道上人の精神と真言宗の奥深さに触れることができるでしょう。

もう一度検索