波止浜町

波止浜町の概略

波止浜町（はしはまちょう）は、愛媛県越智郡に位置していた町で、かつては野間郡に属していました。この町はその名の通り、波止浜湾の西側に広がっており、東には今治市、南側には乃万村、北側は来島海峡と接しています。地形的には小さな山々と湾に囲まれた美しい地域です。

歴史の流れ

波止浜町の歴史は1889年に始まります。12月15日には、町村制度の施行に伴い、波止浜、そして高部村、来島村、杣田村が合併し、波止浜村が形成されました。その後、1897年に野間郡が越智郡に編入され、波止浜村はその一部となりました。

1908年には町制が施行され、波止浜町が誕生しました。また、1924年には今治駅から伊予大井駅を結ぶ讃予線の開通に伴い、波止浜駅が開業しました。波止浜港も1951年に地方港湾として指定され、地域の重要な港としての役割を果たしました。

しかし、1955年には波止浜町は今治市に合併され、その町としての存在は消滅しました。編入と同時に、桜井町、富田村、清水村、日高村、乃万村も今治市に包含されることとなりました。

産業の変遷

波止浜町はかつて塩田で盛況を誇っていましたが、時代の流れとともにその塩田も姿を消していきました。その後、填め立てによって造船所が立地するようになり、現在では「今治造船」や「新来島波止浜どっく」など多くの造船会社が存在します。この地域の造船産業の発展により、関連する企業も増え、BEMAC（旧渦潮電機）や潮冷熱の工場も立地しています。

これにより、地域経済は造船業を中心に成長を遂げ、地域住民に雇用の機会を提供し続けています。

交通の便

波止浜町には波止浜港という重要な港湾施設があり、海上輸送の拠点として機能していました。また、鉄道面では予讃本線の波止浜駅も設けられており、地域へのアクセスをサポートしていました。この交通網の整備は、地域の発展に寄与してきました。

著名な出身者

波止浜町の出身者には、片上伸という著名な人物がいます。彼は地域の歴史や文化に何らかの影響を与えた人物として知られています。

まとめ

波止浜町は、愛媛県の歴史において独自の役割を果たした町でした。塩田から造船業へと姿を変え、今治市に編入された今もなお、その足跡を地域に残しています。廃止された町ではありますが、波止浜町の存在は多くの県民に記憶され続けています。

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