野間郡

野間郡（のまぐん）

野間郡は、かつて伊予国、現在の愛媛県に存在した郡です。その歴史は古代にまで遡り、怒麻国造の領域を中心として発展しました。

古代

野間郡は、怒麻国造の支配領域を基盤として成立しました。この地域は古代から人々の生活の場であり、歴史的な背景を持っています。

式内社

郡内には、『延喜式』神名帳に記載される式内社が存在しました。これらの神社は、当時の信仰や文化を今に伝える貴重な存在です。

明治維新後

1878年（明治11年）に行政区画として野間郡が発足しました。当時の郡域は、現在の今治市の一部（波止浜、高部、延喜、阿方、しまなみの杜、しまなみヒルズ、山路、山路町、矢田、神宮、野間、大西町各町、菊間町各町以西および来島・小島）にあたります。

沿革

明治初年、野間郡の全域は松山藩の領地でした。

明治初年時点での村（33村）

「旧高旧領取調帳」には、以下の33村が記載されています。

県村、矢田村、山路村、神宮村、野間村、延喜村、宅間村、樋口村、杣田村、高部村、波方村、来島、九王村、紺原村、新町村、大井浜村、宮脇村、山之内村、脇村、星浦村、別府村、佐方村、種村、池原村、松尾村、川上村、河之内村、中川村、高田村、西山村、長坂村、浜村、波止浜村

明治4年（1871年）

• - 7月14日（1871年8月29日）：廃藩置県により松山県の管轄となる。
• - 県村・矢田村・山路村が合併し、阿方村となる。
• - 川上村が松尾村に合併。

明治5年（1872年）

• - 2月9日（1872年3月17日）：石鉄県の管轄となる。

明治6年（1873年）

• - 2月20日：愛媛県の管轄となる。

明治11年（1878年）

• - 12月16日：郡区町村編制法の愛媛県での施行により、行政区画としての野間郡が発足。「風早野間郡役所」が風早郡北条村に設置され、同郡とともに管轄。

明治13年（1880年）

• - 阿方村の一部が分立し、矢田村・山路村が復活。
• - 松尾村の一部が分立し、川上村が復活。

明治17年（1884年）

• - 11月：「越智野間郡役所」が越智郡今治町に設置され、同郡とともに管轄。

明治22年（1889年）

• - 12月15日：町村制の施行により、下記の各村が発足。全域が現・今治市。（8村）

- 波止浜村 ← 高部村、来島、波止浜村、杣田村
- 波方村 ← 樋口村、波方村、小部村、森上村、馬刀潟村、宮崎村
- 乃万村 ← 宅間村［大部分］、延喜村、野間村、神宮村、矢田村、山路村、阿方村、紺原村［一部］、九王村［一部］
- 大井村 ← 新町村、大井浜村、宮脇村、九王村［大部分］、紺原村［大部分］、宅間村［一部］
- 小西村 ← 山之内村、脇村、星浦村、別府村、九王村［一部］
- 亀岡村 ← 佐方村、種村
- 歌仙村 ← 池原村、高田村、松尾村、河之内村、川上村、中川村
- 菊間村 ← 浜村、長坂村、西山村

明治30年（1897年）

• - 4月1日：郡制の施行により、越智郡・野間郡の区域をもって、改めて越智郡が発足。同日、野間郡は廃止されました。

参考文献

• - 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 38 愛媛県、角川書店、1981年10月1日。ISBN 4040013808。
• - 旧高旧領取調帳データベース

関連項目

• - 消滅した郡の一覧

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