洛中法華21ヶ寺

洛中法華21ヶ寺とは

洛中法華21ヶ寺（らくちゅうほっけにじゅういちほんざん）は、室町時代の京都市内、当時の洛中にあった法華宗系の21の本山のことを指します。これらの寺院は、法華宗の信仰の中心地として重要な役割を果たしていました。

天文法華の乱と21ヶ寺

しかし、天文5年（1536年）に起こった天文法華の乱（または天文法難）によって、21ヶ寺は全て焼き討ちに遭い、その歴史に大きな転換期を迎えます。この法難は、法華宗と他宗派との対立が激化した結果、起こったもので、京都の街に大きな爪痕を残しました。

その後の復興

その後、朝廷によって法華宗の帰洛が許され、焼失した寺院のうち15ヶ寺が再興を果たしました。しかし、残りの寺院は再建されることなく、歴史の中に埋もれていくことになります。

現存する寺院

現在、京都市内には、洛中法華21ヶ寺の流れを汲む寺院がいくつか存在し、当時の面影を伝えています。これらの寺院は、法華宗の信仰を守り続けるとともに、京都の歴史と文化を伝える重要な存在となっています。

二十一ヶ寺一覧

以下は、洛中法華21ヶ寺の一覧です。

本満寺 - 上京区寺町今出川上
妙顕寺 - 上京区寺の内通新町西入妙顕寺前町
頂妙寺 - 左京区仁王門通新麩屋町西入大菊町
妙傳寺 - 左京区東大路二条下北門前町
立本寺 - 上京区七本松通仁和寺街道上
本圀寺 - 山科区御陵大岩町
本法寺 - 上京区小川通寺ノ内上本法寺前町
妙覚寺 - 上京区上御霊前通東入
妙蓮寺 - 上京区寺ノ内通大宮東入妙蓮寺前町
本隆寺 - 上京区智恵光院通五辻上紋屋町
本禅寺 - 上京区寺町通広小路上北ノ部町
住本寺 - 要法寺（左京区法皇寺町）へ合併
上行院 - 要法寺へ合併
妙満寺 - 左京区岩倉幡枝町
本能寺 - 中京区寺町通御池下
寂光寺 - 寺格は寂光寺が継承
学養寺 - 寺格は勝光寺が継承
大妙寺 - 西京区樫原秤谷町
弘経寺 - 愛媛県西予市へ移転
宝国寺 - 愛媛県へ移転
本覚寺 - 妙覚寺に編入


これらの寺院は、それぞれ独自の歴史と文化を持ち、現在も法華宗の信仰を支えています。洛中法華21ヶ寺は、京都の歴史を語る上で欠かすことのできない、重要な存在と言えるでしょう。

参考文献

『京都の歴史3-近世の展開-』学芸書林
河内将芳「京都十六[本山]]会合の成立をめぐる二、三の問題」『興風』35号、2023年、151ｰ172頁 [https://researchmap.jp/read0070296/published_papers/44240174

関連項目

門流
宝塔寺
宥清寺

外部リンク

日蓮上人の正系 - ウェイバックマシン
山科檀林旧跡護国寺

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