津嘉山バイパス

津嘉山バイパス

津嘉山バイパスは、沖縄県那覇市仲井真から島尻郡八重瀬町東風平に至る、全長5.1kmの国道507号バイパスです。那覇市街と首里方面を結ぶ主要道路であり、朝夕のラッシュ時には慢性的な交通渋滞が発生していました。この渋滞を緩和し、那覇空港自動車道南風原南ICへのアクセスを向上させるため、建設されました。

建設の背景と目的

バイパスが建設される以前は、南風原町津嘉山と那覇市国場間は交通量が非常に多く、特に朝夕のラッシュ時には深刻な渋滞が発生していました。この状況を改善するため、那覇空港自動車道南風原南ICと接続することで、沖縄自動車道や那覇空港へのアクセスを向上させる目的もありました。

建設にあたっては、那覇市仲井真から八重瀬町屋宜原間は道路を新設し、八重瀬町屋宜原から東風平間は既存の道路を拡幅・改良する方針が取られました。また、一部区間ではインターチェンジ形式の立体交差を設け、県道や町道との円滑な接続が図られています。

建設の歴史

1990年に主要地方道那覇具志頭線（県道76号）として事業化され、用地買収が開始されました。1993年には国道507号に昇格し、工事が着工されました。2000年6月には、那覇空港自動車道南風原南ICの開通に合わせて、南風原町山川から東風平町（現八重瀬町）屋宜原までの2km区間が開通しました。その後、2003年には南風原町山川から津嘉山までの500m区間、2010年には那覇市仲井真から南風原町津嘉山までの700m区間が順次開通しました。

八重瀬町屋宜原から東風平北交差点までの区間は、既存の道路を4車線に拡幅して整備されました。この際、屋宜原地区では、拡幅工事完了まではバイパスに接続する町道を暫定的に国道として迂回させていましたが、拡幅工事によりバイパスが優先道路となるように交差点が改良されました。

全線開通と効果

2014年4月15日、津嘉山バイパスは全線開通しました。これにより、那覇市と八重瀬町間の交通アクセスが大幅に向上し、慢性的な渋滞の緩和に大きく貢献しています。

道路の概要

区間: 那覇市字仲井真（国道329号那覇東バイパス交点） - 島尻郡八重瀬町字東風平（東風平北交差点）
実延長: 5.1km（うち3.2kmが供用済）
道路規格: 第4種1級
設計速度: 60km/h（制限速度は50km/h、現道拡幅部分のみ以前は40km/h）
車線数: 4車線
通過自治体: 那覇市 - 島尻郡南風原町 - 島尻郡八重瀬町

交差する主な道路

国道329号那覇東バイパス（那覇市仲井真）
沖縄県道128号線（南風原町津嘉山）
那覇空港自動車道（国道506号・南風原町山川）
南風原道路、豊見城東道路
南風原南インターチェンジ
沖縄県道82号那覇糸満線（同）
沖縄県道86号南風原知念線（同・県道82号と重複）
沖縄県道48号線（南風原町神里・インターチェンジ形式の立体交差）
沖縄県道77号糸満与那原線（八重瀬町東風平）

今後の展望

八重瀬町東風平から具志頭にかけての区間は、八重瀬道路として現道を4車線に拡幅する計画が進められています。これにより、津嘉山バイパスの効果がさらに拡大し、地域全体の交通利便性が向上することが期待されます。

関連情報

国道507号
那覇東バイパス
国道507号津嘉山バイパス - 沖縄県南部土木事務所

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