津島利章

津島利章 - 日本の作曲家

津島利章（つしま としあき、1936年5月22日 - 2013年11月25日）は、岡山県出身の日本の作曲家として知られています。彼は映画音楽やテレビドラマの楽曲で著名であり、特に1960年代から70年代にかけて多くの作品を提供しました。

来歴と人物

津島は愛媛県立新居浜工業高等学校の電気科を卒業後、上京し東京工業大学を目指しましたが、受験に失敗しました。代わりに、日本大学芸術学部に進学し音楽理論を学びました。当初は作曲家を目指すつもりはなかったものの、日本大学では3年生の時に作曲した『管弦四重奏』が毎日音楽コンクールで入賞したことがきっかけとなり、作曲家の道を選びました。

1961年、フジテレビのドラマ『宮本武蔵』で音楽を担当し、その名が広まりました。さらに1964年には東映の『三匹の侍』でプロデューサーから誘いを受け、映画音楽を手掛けるようになります。その後、津島は多作な作曲家として知られるようになります。

音楽活動

津島は多岐にわたる分野で音楽を手掛け、1970年には年間で14本もの映画音楽を制作したことがあります。総計で約420曲もの作品を残しており、そのスタイルは独特で多様性に富んでいました。

彼はしばしば「津島節はない」と語り、それぞれの作品に対して思い切り楽曲を創り出すスタンスを持っていました。楽譜はほとんどを人に譲り、自分の手元には残さないという彼の姿勢からは、音楽に対する情熱が感じられます。「忘れるのも仕事のうち」と語り、個々の作品は完璧に仕上げるものであるため、記憶に残らないと言います。

作風に関しては、発想がシンフォニックであり、小節線を越えて旋律を伸ばす特徴がありました。時代劇映画では伝統的な音楽を用いる一方、1980年代の『大捜査線』ではファンキーな曲調を取り入れるなど、常に新しい挑戦を続けました。

死去

津島利章は2013年11月25日に誤嚥性肺炎で逝去し、77歳でこの世を去りました。彼の音楽は、多くの映画やドラマに生き続け、今でも多くの人々に愛されています。

主な作品

津島が手掛けた主な映画作品には、以下のものがあります：

• - 三匹の侍（1964年）
• - 仁義なき戦いシリーズ（1973-1974年）
• - 木枯し紋次郎 関わりござんせん（1972年）

また、テレビドラマにおいても、宮本武蔵（1961年）、銭形平次（1966年）など、数多くの作品で彼の楽曲が使用されています。彼の音楽は日本の映画やテレビドラマの風景を彩り、その影響は今でも大きく続いています。

津島利章の音楽性、作品、そして彼の情熱は、日本のエンターテイメント界において重要な遺産となり、後に続く作曲家たちにインスピレーションを与え続けています。

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