津島街道

津島街道：歴史と文化が息づく古道

津島街道は、現在の愛知県名古屋市と津島市を結ぶ古くからの街道です。江戸時代には、美濃路や佐屋[[街道]]といった脇街道の一部として、人や物資の往来を支えました。津島街道には、上街道と下街道の2つのルートがあり、それぞれ異なる歴史と特徴を持っています。

津島上街道

上街道は、美濃路の新川橋西側で分岐し、五条川などを渡りながら西へ向かいます。かつては鎌倉街道の一部であり、萱津宿と津島を結ぶ道として発展しました。街道沿いには、萱津神社や甚目寺観音といった寺社が点在し、歴史的な景観を楽しむことができます。

室町時代には、兼平堤が築造され、津島の交易圏が拡大しました。これにより、尾張の中心地であった清須との往来が盛んになり、津島は発展を遂げました。安土桃山時代には、津島神社や甚目寺観音への参拝客で賑わい、江戸時代には美濃路から分岐する街道として重要な役割を果たしました。現在、津島上街道に沿って名鉄津島線が整備されており、アクセスも便利です。

津島下街道

下街道は、東海道の脇街道である佐屋[[街道]]の一部であり、埋田の追分で佐屋[[街道]]から分岐して津島へと向かいます。江戸時代以前から、津島から桑名宿への渡し舟が重要な交通路でしたが、御囲堤建造後に佐屋川の河床が上昇し、往来が困難になりました。そのため、1634年に佐屋[[街道]]と「三里の渡し」が公認され、津島下街道は佐屋[[街道]]の一部となりました。

津島神社参道

上街道と下街道は、橋詰町の三叉路で合流し、1つの「津島街道」として津島神社へと向かいます。かつて、この付近には天王川が流れており、街道は天王川の堤防に沿って緩やかな曲線を描いていました。現在も、本町筋と呼ばれる路地には古い商家が残り、当時の面影を偲ぶことができます。津島神社の東門前には天王橋が架けられていましたが、河川改修により天王川が埋め立てられたため、現在は地続きの参道となっています。

津島街道は、歴史的な寺社や古い街並みが残る魅力的な街道です。街道を歩けば、歴史と文化に触れ、いにしえの旅人気分を味わうことができるでしょう。名鉄津島線を利用すれば、気軽に街道巡りを楽しむことができます。ぜひ一度、津島街道を訪れてみてください。

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