津川義勝

武田義勝：京極家を支えた武将

武田義勝は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将であり、若狭武田氏の一族です。父は武田元明（または弟という説もあります）で、京極氏に仕え、高浜城代を務めました。別名として津川義勝、佐々木義勝、佐々義勝を名乗ることもありました。

生涯

義勝は、若狭武田氏第9代当主・武田元明の子（または弟）として生まれました。母は京極竜子です。天正10年（1582年）に父（または兄）である元明が自刃した後、武田姓を憚り、津川姓を名乗りました。その後、親族である京極高次に重臣として仕えました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いにおいて、主君・京極高次が功績により若狭一国の主となると、義勝は大飯郡高浜城に5千石を与えられました。また、京極氏の本姓である佐々木姓を名乗ることを許され、佐々義勝（佐々木義勝）として京極家重臣に列し、高浜城代となりました。

『京極高次由緒書上』には、義勝は「元明の弟」（すなわち武田義統の子）と記されています。歴史学者の河村昭一は、若狭武田氏と京極氏の関係から、武田氏の末裔を京極氏が庇護した可能性は考えられる話とした上で、年代的には弟説の方が無理はないのではないかと指摘しています。

子孫

江戸時代丸亀藩の家老を務めた佐々家は、義勝の末裔であると言われています。1836年10月25日、丸亀藩主・京極高朗が多度郡白方村で大筒の試射に臨場した際、家老の佐々九郎兵衛が供奉しています。

異説

武田元明と伊賀守晴員の娘との間に生まれた子を、北政所が密かに保護し、木下勝俊として素性を偽って養育したという異説も存在します。また、木下利房も兄・勝俊と同様に子の伝承があります。

参考文献

香川家文書『万事覚附』
若狭守護代記
長嘯子新集
福井県史

外部リンク

永江秀雄「武田元明の最後について〔お尋ね〕」『若越郷土研究』13-4(70)
『福井県史』通史編3 近世一
* 若狭国一国8万5千石を拝領した京極高次の支配下となり、家臣の佐々義勝が城代に - ウェイバックマシン

もう一度検索