津軽英麿

津軽英麿について

津軽英麿（つがる ふさまろ、1872年4月2日〈明治5年2月25日〉 - 1919年〈大正8年〉4月5日）は、日本の政治家であり、貴族院の議員であった伯爵です。彼は旧姓近衞（このえ）で、後陽成天皇の直系の子孫として知られています。

経歴

近衛忠房の子として東京で誕生した津軽英麿は、旧弘前藩主である津軽承昭の養子となりました。彼は学習院中等科を卒業した後、ドイツに渡り、ボンの高校を卒業しました。その後、ボン大学、ベルリン大学、ジュネーヴ大学で法律、政治学、経済学を学び、これらの学位を取得しました。

帰国後、彼は早稲田大学や学習院大学の教授として教育界での活動を始めます。1907年10月には朝鮮半島に渡り、統監府法制取調事務嘱託としての仕事を始め、後には韓国宮内府書記官としても活躍しました。さらに、1911年には李王職事務官となり、その後も総督府外事局取調事務嘱託や式部官を務めました。これらの活動により、彼は日本と朝鮮の関係において重要な役割を果たしました。

1918年には貴族院議員に任命されましたが、残念ながら翌年に急死し、享年は48歳でした。彼の妻は、歌人としても知られる津軽照子で、旧小倉藩主小笠原忠忱の娘でした。夫妻は甥の近衛直麿を養子に迎えたいと考えていたものの、それは実現しませんでした。津軽家は、尾張徳川家の徳川義恕の次男義孝が継承することとなりました。

系譜

津軽家は、津軽為信を始祖とし、弘前藩主家として知られています。一方の近衛家は、藤原忠通の子である近衛基実を始祖とし、五摂家の一つに数えられています。また、津軽承昭の継室である養母・津軽尹子は近衛家出身であり、彼とのつながりを持っています。これは彼の家系における重要な要素となりました。

皇室との関係

津軽英麿は、後陽成天皇以降の歴代天皇と多くの姻戚関係があったため、彼の系譜は非常に複雑です。遠祖の近衞信尋は後陽成天皇の第四皇子として生まれ、近衛家を継承していました。このように、津軽家は日本の皇室との深いつながりを持っていました。

栄典

彼は1916年に勲四等瑞宝章を受けており、その功績は広く認められています。

出典

• - 『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
• - 羽賀与七郎『津軽英麿伝』（陸奥史談会、1965年）。

関連項目

• - 花まつり：1901年にベルリンで開催された「Blumen Fest（ブルーメンフェスト）」の発起人の一人としても知られています。

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