洲崎のミノコオドリ

洲崎のミノコオドリとは

「洲崎のミノコオドリ」は、千葉県館山市洲崎の洲崎神社に伝わる風流小唄踊りです。1961年に千葉県の無形民俗文化財に指定され、1973年には国の選択無形民俗文化財にも選ばれました。この踊りは、洲崎神社の例大祭である8月21日と、2月の初午の日に境内で奉納されます。

踊りの構成

ミノコオドリは、弥勒踊りと鹿島踊りの二種類で構成されています。

弥勒踊り：

中央で音頭取りを務める長老格の男性が太鼓を打ち、年配の女性二人が踊り唄を歌います。踊り手は、その周りを輪になって踊ります。右手に扇子を持ち、左手にはオンベと呼ばれる幣束を肩に担ぎ、豊かな振り付けと動きで踊るのが特徴です。

鹿島踊り：

こちらも基本構成は同じで、中央で音頭取りが太鼓を打ち、女性が唄い、踊り手が輪になって踊ります。弥勒踊りとは異なり、オンベは足元に置き、扇子だけを持ちます。動きは少なく、単純な所作の繰り返しで踊られます。

踊り手の変遷

明治時代の初め頃までは、若い男性たちが中心となって踊っていました。しかし、日清戦争後から小中学生の女の子たちが踊り手を務めるようになり、近年では児童数の減少に伴い、地元の婦人会会員も加わって、伝統を継承しています。地域の人々によって、大切に守り続けられている民俗芸能です。

参考文献

星野紘・芳賀日出男 『日本の祭り文化事典』 東京書籍、2006年、ISBN 4-487-73333-2

外部リンク

洲崎ミノコオドリ 千葉県公式観光物産サイト - まるごとe!ちば
* 洲崎のミノコオドリ 館山市 - 民俗文化財

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