流れ星 (2010年のテレビドラマ)

流れ星

概要

『流れ星』（ながれぼし）は、2010年10月18日から12月20日までフジテレビの月9枠で放送されたテレビドラマです。この作品では、竹野内豊が主演を務め、全10回で構成されています。初回は通常よりも15分長い21:00から22:09までの放送が行われました。

このドラマの原作は、ヤングシナリオ大賞の佳作に輝いた臼田素子の『クラゲマリッジ』であり、臼田自身が脚本を担当しています。新人脚本家の作品が月9枠に取り上げられるのは珍しいことで、期待される作品となりました。作品のキャッチコピーは「偽りの愛から、真実の愛へ」となっています。

ストーリー

このドラマは、逆境を乗り越えて真実の愛を見つけようとする男女の心の葛藤を描いています。物語の主人公、岡田健吾は新江ノ島水族館で働く37歳の飼育員で、妹のマリアが肝臓移植を必要としているという深刻な状況に直面します。親族からの臓器提供は法律で厳しく制限されており、移植への同意を得ることができず、最後の希望であった婚約者も移植に反対し、健吾はその婚約者と別れることに。しかも、妹マリアの命が危険にさらされているという事実に、健吾は絶望感に襲われます。

一方、26歳の梨沙は風俗嬢として過酷な生活を送っており、借金に悩む兄の修一の影響で自暴自棄になっています。そんな2人が偶然出会い、借金の肩代わりと臓器提供を条件に契約結婚することになります。お互いの境遇によって結びついた二人は、次第に心を通わせるようになり、果たして真実の愛を見つけることができるのかというストーリーが繰り広げられます。

キャラクター

物語には、岡田健吾（竹野内豊）や梨沙（上戸彩）をはじめ、様々なキャラクターが登場します。健吾の妹、岡田マリア（北乃きい）は先天性の肝臓疾患を抱える高校生で、物語の重要な役割を果たします。また、健吾の母である岡田和子（原田美枝子）は、マリアの出生の秘密を抱えた複雑な家庭環境を描いています。

さらに、消化器外科の医師、神谷凌（松田翔太）や看護師の中島留美（北川弘美）、さらには入院患者の沢村涼太（桐山照史）など、ストーリーを彩るキャラクターがたくさんいます。特に涼太は、マリアと同じ疾患を抱えた明るい性格の少年で、彼の存在が物語に大きな影響を与えます。

制作と音楽

このドラマの制作はフジテレビとドラマ制作センターが行い、音楽は井筒昭雄が担当しました。主題歌には、コブクロの「流星」が起用され、ドラマの情緒をさらに高めています。また、オリジナルサウンドトラックもリリースされ、視聴者に感動を与えました。

受賞歴と評価

『流れ星』は放送後、多くの視聴者や批評家から高い評価を受け、特に上戸彩は助演女優賞を受賞しました。心に残るストーリーとキャラクターたちの葛藤は、視聴者に深い感動をもたらしました。

DVDとノベライズ

このドラマは、放送終了後にDVDとしてもリリースされており、完全版のDVD-BOXが2011年に発売されました。物語のノベライズも行われ、白崎博史によって書かれており、多くのファンに愛されています。

最後に、タイトルの由来についてですが、主演の竹野内豊が「クラゲを上から見ると星のように見える」との提案をしたことから『流れ星』に決まったと言われています。このドラマは、苦しい状況を乗り越えた先にある愛と希望を描き、多くの人々の心に残る作品となりました。

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