流川 (広島市)

流川：広島最大の歓楽街

広島市中区に位置する流川は、広島随一の歓楽街として有名です。居酒屋、バー、クラブ、キャバクラ、ゲイバーなど、多種多様な飲食店や娯楽施設が密集しており、夜になると華やかな光と活気に満ち溢れます。八丁堀地区の東南に位置し、広島本通商店街や紙屋町・八丁堀といった商業エリアにも徒歩圏内という便利な立地も魅力です。隣接する薬研堀、新天地と共に広域な商業圏を形成しており、中新地と呼ばれる歓楽街も流川の一部として認識されています。かつて遊廓だった弥生町も近くにあります。最寄りの電停は路面電車の銀山町駅です。

流川の地理と歴史

流川町の地名は、かつて広島城の城下町に存在した小川に由来します。この小川は広島藩主の別邸である縮景園から流れており、流川通りとしてその名残が地名に残っています。1913年には埋め立てられましたが、現在も流川通りを中心に多くの飲食店が立ち並び、活気ある街並みを形成しています。

流川は、古くから広島の中心地として発展を遂げ、さまざまな歴史や文化を育んできました。近年では、新型コロナウイルスの影響も大きく受けました。2020年春には飲食店関係者から陽性者が出たことをきっかけに、多くの店舗が営業自粛や休業を余儀なくされました。緊急事態宣言の発出や休業要請により、経済的な打撃は甚大でした。広島県は流川地区に臨時診療施設を開設するなど、感染拡大防止対策にも力を入れています。

ゲイスポットとしての流川

流川は、一般的な歓楽街としてのイメージが強い一方で、ゲイバーなどが集まるゲイ・スポットとしても知られています。2013年時点では、30店以上のゲイバーが存在し、ゲイ関連の店舗全体では37店にも上るといわれています。全国展開する発展旅館である喜楽会館の本店も流川にあります。しかし、一般的な歓楽街の賑やかさに紛れてしまうため、ゲイスポットの存在に気づかない人も多いかもしれません。

流川周辺エリア

流川周辺には、多くの商業施設や観光スポットが点在しています。広島本通商店街、紙屋町・八丁堀、新天地、薬研堀などは、流川と一体となって、広島の中心地を形成しています。これらのエリアと合わせて散策することで、広島の文化や歴史に触れることができます。また、毎年6月に行われるとうかさん大祭や、11月に行われる胡子講など、地域に根付いた伝統行事も魅力です。

事件との関連

残念ながら、流川は過去に暗い歴史も背負っています。1996年に発生した広島タクシー運転手連続殺人事件では、犯人が流川界隈で被害者女性を物色し、山中で殺害したという痛ましい事件がありました。この事件は、流川の安全面についても改めて考えるきっかけとなりました。

まとめ

流川は、歴史と活気に満ちた、多様な魅力を持つ広島の歓楽街です。飲食店や娯楽施設の賑わい、そしてゲイスポットとしての側面、さらに周辺エリアとの連携など、多くの要素が複雑に絡み合い、独特の雰囲気を醸し出しています。訪れる際には、その多様性と歴史に思いを馳せながら、街の散策を楽しんでみてください。しかし、安全面には常に注意を払い、楽しいひとときを過ごせるよう心がけましょう。

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