流通センター (札幌市)

札幌市白石区流通センター：物流を支える拠点

流通センターは、札幌市白石区に位置する地名で、1丁目から7丁目までが存在します。大谷地流通センター、または大谷地流通団地とも呼ばれています。ここでは、この流通センターの歴史的背景、周辺環境、交通アクセス、そして課題について詳しく見ていきましょう。

歴史

流通センターの建設は、1967年（昭和42年）から1978年（昭和53年）にかけて、大谷地地区において約100億円の事業費を投じて開始されました。これは、物流拠点施設を集中的に立地させることを目的としたもので、特定の建造物を新設したわけではありません。

当時、新産業都市の指定を受けた札幌市を含む道央19市町村では、生産量の増大と地域内外の物流を円滑にする必要がありました。そのため、道央自動車道（当時は北海道縦貫自動車道、北海道横断自動車道として計画段階）や都市計画街路などを機能的に連絡し、都心部に集中する交通渋滞を緩和することが求められました。

また、日本国有鉄道の第3次長期計画（1965年～1971年）に基づき、増加する貨物取扱量に対応するため、コンテナホームと配送基地を備えた貨物駅を大谷地地区に建設する札幌地区改良計画も存在しました。

大谷地地区は都心部から約8kmの地点に位置し、平和通や清田通が地区内を通過していました。さらに、国道12号、国道274号、南郷通（北海道道3号札幌夕張線、当時は道道6号）、国鉄（現：JR）函館本線などが接続する交通の便の良さがありました。また、大谷地地区を通過するルートの札幌新道建設計画もありました。

流通業務地区約230haのうち、流通業務団地が約154haを占め、この造成事業は札幌市が施行者でした。

流通センターの建設は、1967年（昭和42年）の流通業務市街地の整備に関する法律、翌年の都市計画法に基づき、都市計画事業として進められました。

しかし、オイルショックによる景気停滞により、東部中央卸売市場地区や東側卸売業地区などの着工が大幅に遅れるという影響も受けました。

1968年（昭和43年）には、札幌貨物ターミナル駅が敷地21.0ha、コンテナ積卸線9線で開業しました。その後、1971年（昭和46年）1月に札幌団地倉庫事業協同組合、同年9月に北海道トラックターミナル株式会社、1972年（昭和47年）12月に札幌流通センター運送事業協同組合、1974年（昭和49年）10月に札幌建設運送事業協同組合などが営業を開始しました。

石油基地としては、1968年（昭和43年）12月に日本オイルターミナル株式会社が営業を開始し、1973年（昭和48年）11月には、公益的施設として、札幌流通センター自動車整備協業組合が営業を開始しました。

1989年（平成元年）には、白石区が厚別区と分区するのをきっかけに、大谷地流通センターから白石区流通センターへと名称が変更されました。

2019年（平成31年）には、「札幌市についての流通業務施設の整備に関する基本方針」が改正されています。

隣接地区

東：厚別区厚別中央、厚別区大谷地東
西：本通、平和通
南：厚別区大谷地東
北：北郷、川下

主要道路

道央自動車道
札幌新道（国道274号）
平和通
清田通

河川

厚別川
三里川

主な施設等

アクセスサッポロ

周辺

大谷地神社
北星学園大学
北星学園大学短期大学部

教育

中学校

札幌市立柏丘中学校

小学校

札幌市立平和通小学校

交通機関

札幌市営地下鉄東西線南郷18丁目駅、大谷地駅、ひばりが丘駅
JR平和駅
JR貨物札幌貨物ターミナル駅
道央自動車道大谷地IC

公共交通機関によるアクセスの問題

流通センターに立地する企業に公共交通機関のみで通勤する場合、流通センター番地内では公共交通機関が運行しないため、上記の各最寄り駅から徒歩での移動が長距離になるという課題が指摘されています。

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