浄見寺 (茅ヶ崎市)

浄見寺について

浄見寺（じょうけんじ）は、神奈川県茅ヶ崎市堤に位置する浄土宗の寺院です。この寺は、江戸時代の有名な奉行で大岡越前の異名を持つ大岡忠相の菩提寺として知られています。浄見寺は、山号を窓月山とし、その歴史は深いものがあります。

歴史

浄見寺の起源は、慶長16年（1611年）に遡ります。当時の大岡家の2代目当主である大岡忠政が亡父、初代当主の大岡忠勝を慰霊するためにこの寺を建立しました。寺の開山は深誉円察とされ、伝説によれば彼は柴田勝家の子孫であるとも言われています。大岡家は相模国高座郡堤村を支配していた一族であり、その影響は地域に残っています。

祭事

浄見寺では、毎年4月下旬から5月初旬にかけて「大岡越前祭」が開催されます。この祭りは、5代当主の大岡忠相が1912年に従四位を贈られ、それを記念するために1913年に忠相の墓前で行われた贈位祭を起源としています。この祭りは関東大震災や戦争の影響で一時中断しましたが、1956年に復活し、現在まで続いています。

文化財

浄見寺にはいくつかの重要な文化財が指定されています。まず、県重要文化財に指定されているのが「銅造六臂弁才天坐像」です。この像は室町時代のもので、高さは11cmです。1966年に文化財として指定されました。

次に、県指定天然記念物である「オハツキイチョウ」は、神奈川県で初めて発見された実のなる変種です。このイチョウは約400年の樹齢を持ち、大岡忠政が寺を開いた当時に植えたと伝わっています。1961年に天然記念物に指定されました。

さらに、浄見寺の境内にはタブノキやモチノキ、スダジイなどの照葉樹が生い茂る「浄見寺の寺林」があり、1967年に指定されています。また、茅ヶ崎市の指定史跡として「大岡家一族13代の墓所」があり、初代から13代までの58基の墓碑が保存されています。

エピソード

2008年には、NHKの番組『鶴瓶の家族に乾杯』で笑福亭鶴瓶が浄見寺を訪れ、その様子が放送されました。

所在地情報

浄見寺は神奈川県茅ヶ崎市堤4317に位置しています。アクセス方法としては、JR東日本の東海道本線および相模線の茅ケ崎駅北口から「湘南ライフタウン行き」のバスで「堤坂下」まで行き、そこから徒歩10分の距離です。また、相模線の香川駅からは徒歩20分の距離です。ぜひ、訪れてその歴史と文化に触れてみてください。

もう一度検索