浅岡邦雄

浅岡 邦雄（あさおか くにお）

浅岡 邦雄は1947年に東京で生まれ、日本の出版史研究家として知られています。彼は立教大学の文学部を卒業後、白百合女子大学の図書館で勤務し、その後中京大学文学部の言語表現学科で准教授、教授として教鞭を執りました。2018年には定年退職を迎え、多くの学生に知識を伝えた彼の教育活動は高く評価されています。

人物・来歴

浅岡氏は、日本出版学会の会員であり、近代出版史を専門としています。特に出版法制、並びに検閲史に焦点を当てた研究においては顕著な業績を残しており、近年では特に注目されています。彼の研究活動の中で、長い間千代田図書館に保管されていた検閲正本の意義を再評価し、その重要性を広く知らしめることに成功しました。

彼は都市文化における出版物の役割に関する研究にも従事しており、その成果は多くの研究者や学生に影響を与えてきました。また、城市郎文庫研究会のメンバーとしても活動しており、出版に関する情報の収集や整理に努めています。

著書

浅岡は様々な出版物の著者としても知られています。代表的な著書には、2009年に発表された『〈著者〉の出版史 権利と報酬をめぐる近代』があります。この作品では、著者の権利や報酬についての歴史的視点が探究されています。

他にも、共編や監修に関与した業績として以下のような書籍があります。

• - 『日本出版関係書目 1868-1996』：布川角左衛門の監修、佐藤研一、稲岡勝、佐野真共編著で、2003年に出版。
• - 『明治期「新式貸本屋」目録の研究』：鈴木貞美と共編したこの本は、国際日本文化研究センターの日文研叢書の一部として2010年に出版されました。
• - 『貸本関係資料集成 戦後大衆の読書装置』及びその補遺編は、共同編集者の大竹正春、梶井純、藤島隆との共著として、2012年から2017年にかけて出版されました。

これらの作品は、日本の出版史における重要な資料となっており、特に近代以降の出版業界における変化や影響について洞察を提供しています。

論文

浅岡邦雄は多くの論文も執筆しており、出版に関する研究成果を広く発表しています。これらの論文は、特に検閲や出版法制に関連するテーマについて、深く掘り下げた内容となっており、学術界に貢献する重要な資料と見なされています。彼の研究は、過去と現在の出版文化を理解する上での基盤を提供し、今後の研究の方向性を示すものとなっています。

浅岡邦雄の業績は、出版史研究において非常に重要な位置を占めており、多くの研究者や学生に影響を与え続けています。

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