浅野光晟

浅野光晟（あさの みつあきら）は、江戸時代初期に活躍した武将であり、安芸広島藩の第2代藩主です。浅野家17代当主として、藩政の確立に大きく貢献しました。

生涯

元和3年（1617年）に初代藩主・浅野長晟の次男として和歌山で生まれました。幼少の頃から聡明であり、寛永4年（1627年）には元服し、徳川家康の外孫という縁から松平の姓を許され、松平安芸守を名乗りました。同時に従五位下に任官しています。

寛永9年（1632年）に父の死去に伴い、家督を継承し広島藩主となりました。この際、庶兄である浅野長治に5万石を分与し、備後三次藩を立藩させています。

寛永11年（1634年）には従四位下・侍従に昇進し、寛文5年（1666年）には左少将に任官するなど、幕府との関係を深めました。

光晟は、藩主として徳川将軍家との関係を重視しながらも、藩政改革に積極的に取り組みました。検地や税制改革、西国街道の整備、運輸制度の確立など、多岐にわたる政策を実行し、広島藩の基礎を築き上げました。特に「広島町中御掟法」は、後の広島市の都市計画に大きな影響を与えた藩法として知られています。また、職制改革も行い、藩の組織運営の効率化を図りました。

寛文12年（1672年）に長男の綱晟に家督を譲り隠居し、延宝元年（1673年）には紀伊守と改名しました。元禄6年（1693年）に77歳で死去し、その功績を讃えられ、神田山墓地に手厚く葬られました。

系譜

父：浅野長晟（1586-1632）
母：正清院（1580-1617） - 振姫、徳川家康の三女
正室：自昌院（1620-1700） - 満姫、徳川家光の養女、前田利常の三女
長男：浅野綱晟（1637-1673）
女子：市 - 戸沢正誠正室
女子：亀 - 仙寿院、仙石忠俊正室
次男：浅野長尚（1644-1666） - 浅野長治の養子
三男：浅野長照（1652-1705） - 浅野長治の養子
* 女子：久 - 長寿院、小笠原忠雄正室

浅野光晟は、広島藩の発展に大きく貢献した名君として、後世に語り継がれています。

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