浅野綱晟

浅野綱晟（あさの つなあきら）

浅野綱晟は、江戸時代前期に活躍した武将であり、安芸国広島藩の第3代藩主として知られています。浅野家18代当主にあたり、第2代藩主・浅野光晟の長男として生まれました。母は加賀藩主・前田利常の娘である満姫。幼名は岩松といい、官位は従四位下、弾正大弼、侍従を授けられました。

生涯

寛永15年（1638年）には、非公式ながら江戸城に登城し、第3代将軍・徳川家光に拝謁しました。承応2年（1653年）12月21日に元服し、第4代将軍・徳川家綱から偏諱を受け、綱晟と名乗ることとなります。同時に、従四位下・弾正少弼に任官しました。寛文3年（1663年）には、新山村に「日新館」という名の別荘を設け、新山八景を選定したと伝えられています。寛文8年12月27日（1669年）には侍従に任官し、弾正大弼に改められました。

寛文12年（1672年）4月18日に父・光晟の隠居に伴い家督を継ぎ、広島藩の藩主となります。しかし、翌年の正月に江戸の藩邸で疱瘡（天然痘）により死去。37歳という若さでした。跡は長男の綱長が継ぎました。法号は天心院殿徹性日通大居士。墓所は広島県広島市の新庄山墓地にあります。

家族

父：浅野光晟（1617-1693）
母：自昌院（1620-1700）- 満姫、徳川家光の養女、前田利常の三女
正室：愛姫（生年不詳 - 万治2年6月11日（1659年7月30日）） - 九条道房の長女。母は鶴姫。万治元年（1658年）4月、高田殿の養女として入輿。岩松出産後、体調を崩し江戸にて死去。法名は芳雲院殿光誉英心大禅定尼。
長男：浅野綱長（1659-1708）
継室：八代姫（生年不詳 - 延宝7年4月13日（1679年5月22日）） - 九条道房の五女。愛姫の同母妹。寛文2年（1662年）4月に入輿。浅野長澄、本多忠常室の母。江戸にて死去し、目黒安養院に葬られた。
次男：浅野長澄（1671-1718） - 浅野長照の養子
* 女子：本多忠常正室


浅野綱晟は、短い生涯ではありましたが、藩主として、また文化人として、その足跡を歴史に刻んでいます。

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