浙江省 (清)

浙江省の概要

浙江省は、清王朝の時代に設置された省であり、現在の中国浙江省の大部分に相当します。1645年に設立された閩浙総督をはじめとする様々な行政機関がこの省に存在しました。

督撫の沿革

浙江省は、1645年に閩浙総督、浙江布政撫司、浙江巡撫が設立されたことを契機に、本格的な行政区画として機能し始めました。これにより、浙江省内の各府と県が統治される体制が整いました。

管轄区域

浙江省は、11の府と1つの直隷庁、合計で3つの庁、1つの州、7つの県という多様な行政単位で構成されていました。それぞれの府は、地域特性に応じた統治を行っていました。以下にその詳細を記します。

杭嘉湖道

• - 杭州府: ここには銭塘県、仁和県、海寧州、富陽県、余杭県、臨安県、於潜県、新城県、昌化県があります。
• - 嘉興府: 嘉興県、秀水県、嘉善県、海塩県、平湖県、石門県、桐郷県が含まれます。
• - 湖州府: 1734年に福寧直隷州が改称され、烏程県、帰安県、長興県、徳清県、武康県、安吉県などが所在します。

寧紹台道

• - 寧波府: 鄞県、慈渓県、奉化県、鎮海県、象山県、石浦庁、南田庁が含まれています。
• - 紹興府: 山陰県、会稽県、蕭山県、諸曁県、余姚県、新昌県、嵊県がここに属しています。
• - 台州府: 臨海県、黄岩県、天台県、仙居県、寧海県、太平県があります。

金衢厳道

• - 金華府: 金華県、蘭谿県、東陽県、義烏県、永康県、武義県、浦江県、湯渓県があり、重要な商業地域としても知られています。
• - 衢州府: 西安県、竜游県、江山県、常山県、開化県が含まれます。
• - 厳州府: 建徳県、淳安県、桐廬県、遂安県、寿昌県、分水県があります。

温処道

• - 温州府: 永嘉県、瑞安県、楽清県、平陽県、泰順県が遺されています。
• - 処州府: 麗水県、青田県、縉雲県、松陽県、遂昌県、竜泉県、慶元県、雲和県、宣平県、景寧県がここに入ります。
• - 玉環直隷庁: 1728年に設立されたこの地域は、玉環の行政機構として重要な役割を果たしました。

総括

浙江省は、その歴史的な行政区画や文化的な背景から非常に興味深い地域です。清王朝の統治下で形成されたこの地域は、後の中国においても持続的な影響を与えました。現在の浙江省にあたる地域は、経済的、文化的にも重要な位置を占めています。

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