浜本喜三郎

浜本喜三郎：激動の時代を駆け抜けた陸軍軍人

浜本喜三郎（はまもと きさぶろう）は、1885年（明治18年）に京都府で生まれ、1956年（昭和31年）に71歳で没した日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将。

軍人としてのキャリア

1905年（明治38年）11月、陸軍士官学校（第18期）を卒業。翌年6月に陸軍歩兵少尉に任官し、歩兵第9連隊に配属されました。その後、1917年（大正6年）11月には陸軍大学校（第29期）を卒業し、軍人としてのキャリアを本格的にスタートさせます。

教育総監部付勤務、陸軍士官学校教官、第18師団参謀などの役職を経て、1925年（大正14年）12月からは陸大専攻学生として一年間学びました。1926年（大正15年）12月には陸軍歩兵学校教官に就任、陸軍省人事局課員を経て、1930年（昭和5年）8月には歩兵大佐に昇進し、再び歩兵学校教官となります。1931年（昭和6年）8月、歩兵第16連隊長に就任し、陸軍士官学校生徒隊長、第7師団参謀長などを歴任。1935年（昭和10年）3月には陸軍少将に進級し、歩兵第18旅団長に着任しました。

戦争と晩年

1935年（昭和10年）12月には熊本陸軍教導学校長に発令され、1938年（昭和13年）3月には陸軍中将に進み、第3独立守備隊司令官に就任。同年11月には第104師団長として日中戦争に出征し、広東攻略戦などに参加しました。

1940年（昭和15年）12月には北部軍司令官となり、北方の防衛に従事。1942年（昭和17年）8月に予備役編入となりましたが、1945年（昭和20年）4月には召集され、京都師管区司令官を務めます。

戦後の1947年（昭和22年）11月28日、公職追放仮指定を受けました。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日には、紀元二千六百年祝典記念章が授与されています。

人物像と評価

浜本喜三郎は、教育者としても優れた能力を発揮し、多くの後進を育てました。また、軍人としては、日中戦争という激戦地での指揮を執り、戦時中は国家のために尽力しました。しかし、戦後は公職追放となるなど、時代の大きな変化の中でその人生は大きく翻弄されたと言えるでしょう。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。


浜本喜三郎は、激動の時代を生き抜いた軍人であり、その生涯は日本の近代史を理解する上で重要な視点を提供します。

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