浜田地震

浜田地震について

浜田地震（はまだじしん）は、明治5年の1872年3月14日に浜田県浜田町で発生した大規模な地震です。この地震はマグニチュード7.1であり、非常に強烈な揺れが記録されました。気象庁による震度の最大値については明確にされていませんが、地震学者の宇佐美龍夫氏は、被害の状況から浜田市、邑智郡、大田市で震度7が推定されているとしています。

地震の経過

地震は午後4時40分頃に発生しました。前震として、小規模な揺れが当日の11時頃から始まり、さらに本震の1時間前頃には大きな前震もあったことが記録されています。これらの前震を経て、本震が襲った結果、大きな被害をもたらしました。実際に、家屋が全壊したのは4,506棟に上ります。また、約230棟の家屋が火災により焼失しました。

人命に関しては、浜田県内で536人、隣の出雲県内で15人という大きな犠牲者が出ました。その上、山崩れが6,567か所で発生し、邇摩郡では33戸が埋まるという惨事もありました。

地震の影響

この地震の影響で、国分海岸一帯が隆起し、新たに石見畳ヶ浦と呼ばれる地形が形成されました。また、浜田浦では、地震の数十分前から潮が引く現象が見られ、沖合いにある鶴島まで海底が露出し、そこを歩いて海産物を採ることができたと伝えられています。地震発生後、少量の津波も観測されましたが、この津波による被害はありませんでした。

記念碑

浜田市牛市町の浜田川の河岸には、1896年に建立された「震災紀念之碑」が今も存在し、当時の悲劇を後世に伝えています。2021年10月には、地元の牛市自治会の協力を得て、この碑の現代語訳や背景を説明した看板が設置されました。地震がもたらした影響を知るための大切な資料となっています。

まとめ

浜田地震は、日本の歴史において重要な自然災害の一つであり、地域社会に深い影響を与えました。その爪痕は今も残り、多くの人々の記憶に刻まれています。今後もこのような天然災害の歴史を学び、教訓としていくことが求められています。

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