浦上政宗

浦上政宗の生涯

家督相続

浦上政宗は、播磨国・備前国の戦国大名で、父・村宗が享禄4年（1531年）に戦死したことにより、家督を相続しました。彼は当時幼少であり、浦上国秀の後見を受けていました。最初は父の仇である赤松政祐と衝突しましたが、1537年に尼子詮久の山陽道侵攻が始まると、政祐との和解を選びます。しかし、国衆の離反により敗北し、播磨国から撤退を余儀なくされました。最終的に淡路経由で和泉国の堺に逃れました。

天文9年（1540年）には、政祐が将軍から偏諱を賜り「晴政」と改名し、同時に政宗も元服し「与四郎政宗」と名乗ります。

再起と赤松家の宿老に

ある時期、政宗は隠れた状況にありましたが、天文11年（1542年）に幕府の助けを得て播磨に復帰し、1544年までに播磨・備前両国を回復しました。この過程で、政宗は赤松家臣団を指導し、晴政の下で彼の筆頭宿老として、赤松氏の命令を伝える奉書を発布しました。その後、彼は独自に地域大名との縁組を進め、勢力を強化しました。

弟との対立

天文20年（1551年）、尼子晴久の再侵攻による騒乱は、政宗と彼の弟・宗景との意見の相違を引き起こしました。政宗は晴久と松田氏との同盟を結び、宗景は毛利元就の後援を受け、対立が激化します。備前の国衆も意見を二分し、活発な争いが繰り広げられます。しかし、政宗は幾度かの戦闘で敗北し、勢力を減退させていきます。

この時期、政宗は再三にわたり尼子晴久に支援を求めますが、彼の死により尼子氏の勢力も衰退し、十分な支援が期待できなくなりました。

晩年

永禄元年（1558年）、政宗は弱体化してしまい、毛利氏との和解を模索します。同年、彼は赤松晴政を廃し、義祐に家督を継がせることに成功しましたが、晴政が新たに独立勢力を自ら築くことになります。1358年、政宗は再度宗景との和睦を図り、黒田職隆との縁組を結ぼうとしました。

しかし、その翌年の永禄7年（1564年）には、政宗とその息子が婚礼の際に赤松政秀の奇襲を受け、戦死します。その結果、彼の生涯は戦国時代の激動の中で幕を閉じました。法名は実巌祐真禅定門です。

参考文献

• - 今井尭ほか編『日本史総覧』 3（中世 2）、児玉幸多・小西四郎・竹内理三監修、新人物往来社、1984年
• - 渡邊大門『戦国期浦上氏・宇喜多氏と地域権力』岩田書院、2011年

関連作品

• - テレビドラマ『軍師官兵衛』（2014年、NHK大河ドラマ、演：新納敏正）

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