浮世亭三吾・美ユル

浮世亭三吾・美ユル

浮世亭三吾・美ユルは、松竹芸能に所属する親子漫才コンビです。彼らの活動は1995年1月11日に道頓堀浪花座で始まりました。コンビ名はこれまでにいくつかの変遷があり、最初は「浮世亭三吾・さやか」として活動をスタート。その後、1998年頃から現在の「浮世亭三吾・美ユル」の名称に至るまで、段階を経て進化してきました。最終的に2022年に元の名前に戻り、今もなお活動を続けています。

芸風

彼らの芸風は、初期の段階では音曲漫才が中心でした。特に美ユルは、自身の特徴的な金切声で流行歌を熱唱したり、舞台にピアノを持ち込んで童謡を合唱するスタイルが人気でした。その後、漫才のスタイルが変化し、美ユルが父親の三吾の欠点を早口で一方的に指摘するウィットに富んだネタが展開されました。この時、三吾が驚いて狼狽える様子を見せた後、美ユルが突如敬語に切り替え、「…お父さま」と締めくくる一幕が多くのお客さんを笑わせました。このスタイルは今喜多代の芸に影響されたものであり、親子の掛け合いが聴衆を魅了したのです。

三吾の弟子には、大吾と小吾がおり、大吾は特に恰幅の良い女性装の芸人として知られています。

メンバー

浮世亭三吾

本名は沼口正利で、1943年12月14日生まれの大分県出身です。地元の中学校を卒業後、サラリーマンとして働きながら、喜劇の曽我廼家明蝶の主催する「明蝶学院」で修行を重ねました。後に浮世亭とん平に入門し、同期の十吾とともに「浮世亭三吾・十吾」というコンビを組みました。1969年、大阪万博で初舞台を経験し、その後若手実力派として注目されました。しかし、1989年に十吾が引退したため、コンビは解散。その後しばらく弟弟子の浮世亭ジョージと「浮世亭三吾・ジョージ」として活動していましたが、1993年には娘の美ユルとコンビを組むため解消しました。彼は2025年の10月25日に急性呼吸不全及び慢性腎不全により、81歳でこの世を去りました。

美ユル

美ユルは三吾の長女で、本名は沼口美ゆる。1976年2月28日に生まれ、幼い頃から漫才師になることを夢見ていました。高校を卒業後に父とコンビを組むことを決意し、最初は「さやか」という屋号で活動していました。父娘のコンビとしての活動を通じて、観客との絆を深め、独自のスタイルを確立していきました。

出演番組

親子漫才コンビとして、彼らは多くのテレビ番組にも出演しています。主な出演番組には、NHK総合テレビの『バラエティー生活笑百科』や『上方演芸ホール』、ラジオ番組の『上方演芸会』や『兵動大樹のほわ〜っとエエ感じ。』があります。これらのメディアを通じて、より多くのファンに親しまれ、愛されています。

関連項目

近年、彼らよりも後にデビューした完全な親子漫才コンビ「完熟フレッシュ」が注目を集めています。美ユルと同じ学年の池田57CRAZYがその父親として活動しているのも、両者の共通点かもしれません。

外部リンク

美ユルのオフィシャルブログや、Twitter上での活動などもぜひチェックしてみてください。浮世亭三吾・美ユルの親子漫才は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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