浮技

浮技（うきわざ）

浮技は、柔道の投技における横捨身技の一つであり、投の形15本にも含まれる由緒正しい技です。講道館や国際[[柔道連盟]] (IJF) で正式に認められています(IJF略号UWA)。

概要

浮技は、相手の体勢が崩れた瞬間を捉え、自分の体を捨て身にして投げる技です。具体的な方法としては、以下のような状況が考えられます。

相手が踏み出した瞬間に、その足の横に自分の足を添えるようにして、相手の重心を崩し投げる。
右組み相四つの状態から、相手が左足を引いた際に、相手の右足のつま先に崩すように体を捨てて投げる。

この技のポイントは、相手が体勢を立て直そうとする動きを逆手に取ることです。例えば、相手が右足を踏み出して支えようとしても、既にその足が前にあるため、体勢を維持できずに投げられてしまうという状況を作り出します。

また、浮技は相手が組み合ってこない場合にも有効です。自護体の状態から、投げの形の要領で浮技を仕掛けることができます。そのため、普段から形の練習を怠らないことが重要です。

自護体で組み合った状態から、相手に寄りかかるように詰め寄ると、相手は押し返してくることがあります。この時に浮技を仕掛けることで、相手の力を利用したスムーズな浮技が実現します。

浮落や隅落といった真空投の要領で、相手を巴投のように崩して投げるのも浮技の特徴です。

技名の「浮」の字が示すように、投げられた相手は一瞬「ふわりと浮いた感じ」を覚えます。しかし、その後は「技」の字が示す通り、畳や地面に叩きつけられることになります。

右組の場合、相手を右前隅に浮かせるように崩し、体を左に開きながら倒れ込みます。この時、左足で相手の右足の外側に触れないように後方へ投げます。

自分の足首の内側を相手の足首の外側に当てるような形になると、小外刈や支釣込足のように、小外の形から体を横に開きながら倒れこんで投げる横掛という技に分類されます。

浮技を捨身にならずに行えば浮落となり、大外の形から体を横に開きながら倒れこんで投げれば横分、スライディングして相手の足首を膝で引っ掛けて倒すように投げれば横落となります。

変化

浮技には、様々な変化形が存在します。

例えば、右手で相手の左袖を取り、相手の左腋下に頭を突っ込み、右手で左内腿を取り、肩車のように相手の上体を極めながら、右脚を伸ばして投げる横捨身技も浮技の一種です。ただし、2004年の書籍『柔道技の見極めハンドブック』によると、この技は講道館では浮技としていますが、IJF主催大会では肩車として扱われることが多いようです。

参考文献

醍醐敏郎『写真解説 講道館柔道投技 下』本の友社 1999 ISBN 4-89439-190-2

外部リンク

浮技 / Uki-waza - YouTube KODOKANチャンネル
* 浮技|柔道チャンネル

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