海士町立海士中学校

海士町立海士中学校の概要

海士町立海士中学校（あまちょうりつ あまちゅうがっこう）は、島根県隠岐郡海士町に位置する公立中学校です。2017年度の生徒数は約30人で、少人数制の教育が行われています。海士町は、「ないものはない」というキャッチコピーを掲げる人口約2,300人の小さな町で、地域全体で教育を支えています。

教育の特色

海士中学校は、「島まるごと教育の魅力化」を目指し、保育園から高校まで一貫した教育プログラムに取り組んでいます。特に「島前高校魅力化プロジェクト」によって、地元の高校との連携を強化しており、中学校卒業後は島内の隠岐島前高等学校や本土の松江市にある高校へ進学する生徒がいます。また、2017年11月には、在校生が全国大会「少年の主張」で文部科学大臣賞を受賞するなど、教育成果も現れています。

さらに、海士町では「親子島留学」制度が導入されています。これは、小学生と中学1・2年生を対象にした制度で、親子で海士町に住みながら海士中学校に通うことができるというものです。この制度は年間3組程度が募集され、地元の魅力を十分に体験しながら教育を受ける機会を提供しています。

沿革の歴史

海士中学校の歴史は1947年に始まり、初めは「海士村立中小学校海士分教場」に併設された形で設立されました。1949年に海士第一中学校と海士第二中学校が統合され、現在の位置に海士村立海士中学校が設置されました。1956年には屋内運動場と増教室が完成し、1964年には寄宿舎「諏訪寮」が建設されました。

1969年に海士町が町制施行された際には、海士町立海士中学校に名称が変更され、その後1985年に新校舎が落成。2003年にはグランドが大規模に整備され、現代の教育環境が整いました。

特色ある校風と著名な出身者

海士中学校は、その少人数制ゆえに教師と生徒の距離が近く、きめ細やかな指導が行われています。また、地域密着型の教育方針により、学生たちは地元の文化や自然にふれあいながら、自身の成長を促しています。著名な出身者としては、モデルやタレントとして活躍する井手上漠さんが知られています。

このように、海士町立海士中学校は、地域との結びつきを大切にした教育を重視しており、今後もその特色を生かしながら、地域と共に成長していくことが期待されています。

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