海軍大学院

海軍大学院（Naval Postgraduate School, NPS）

アメリカ合衆国カリフォルニア州モントレーに位置する海軍大学院は、アメリカ海軍が運営する大学院大学です。1909年の設立以来、軍の幹部や文民職員、さらには友好国の軍人に対して、修士や博士課程の高度な教育を行っています。また、全米研究評議会が提供する研究員プログラムを通じて、博士研究員としてのキャリアを多方面にわたって支援しています。

歴史

海軍大学院の起源は1909年に遡ります。その年の6月9日、海軍長官のジョージ・フォン・L・マイヤーが海軍一般命令第27号に署名し、アナポリスの海軍兵学校に海洋工学科が設置されました。これが海軍大学院の始まりであり、1912年には海軍兵学校大学院部に改組されました。

第二次世界大戦中、アーネスト・キング提督が教育の役割を検討する委員会を設置したことにより、1945年には正式に修士・博士号を授与できる大学院となりました。その後、1947年には、独立したキャンパスを持つことを認める法案が可決されました。

新キャンパスは、全国の候補地の中からカリフォルニア州モントレーの旧ホテル・デルモンテに決定されました。この施設は戦時中に海軍によって接収されて使われており、1948年に購入されました。1951年には、海軍兵学校からモントレーへの移転が行われ、独立した海軍大学院としてスタートを切りました。

1965年には、エドワード・J・オドネル少佐が校長に就任し、海軍大学院の発展を支えてきました。彼は第二次世界大戦や朝鮮戦争に従軍した経験を持ち、学長を1967年まで務めました。

研究科と施設

海軍大学院には以下の4つの研究科があります：

• - 防衛管理研究科
• - 工学・応用科学研究科
• - オペレーション・情報科学研究科
• - 国際・防衛学研究科

また、情報システムセキュリティ研究・調査センターや国土防衛・セキュリティセンターも設立されており、特にセキュリティ関連の研究に力を入れています。

学生

海軍大学院の学生の多くはアメリカ軍の現役士官ですが、政府の文民職員や30を超える友好国の軍人も入学できるため、多様性に富んだ環境が作られています。教員は主に文民によって構成され、幅広い専門知識を持つ者が揃っています。

修了生の中には、アメリカの他の大学院を通じて教育を受けた宇宙飛行士が40人以上在籍しており、その功績が特に際立っています。海軍大学院は、専門的な研究と教育を通じて、国際社会における防衛戦略や技術進歩に寄与し続けています。

関連項目

• - アメリカ空軍工科大学：海軍大学院の姉妹校として知られるアメリカ空軍が運営する大学。
• - America's Army：海軍大学院MOVES研究所が協力して開発したテレビゲーム。

詳しい情報や最新の研究内容は公式ウェブサイトでも確認できます。

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