涙のキッス

涙のキッス：サザンオールスターズの名曲

「涙のキッス」は、サザンオールスターズによる31枚目のシングルとして、1992年7月18日にリリースされました。この楽曲は、当初は8cmCDおよびカセットテープ形式で流通し、後に2005年には12cmCDとして再リリースされました。また、デジタル時代の到来に伴い、2014年からはダウンロード配信、2019年からはストリーミングサービスでも楽しむことができます。

リリースと背景

この楽曲は、30枚目のシングルである「シュラバ★ラ★バンバ」と同日発表された作品です。興味深いことに、本作ではベースを担当していた関口和之が休養中であり、記載はされていないものの、実際のレコーディングには参加していませんでした。そのため、支持メンバーの美久月千晴がレコーディングに加わっています。また、ジャケットデザインには美しいバラが使われています。

チャート成績と受賞歴

「涙のキッス」は、発売時に53万枚という大規模な初回出荷を記録し、ミリオンセラー確実とされました。その後、最終的には170万枚という驚異的な累計出荷枚数を達成しました。オリコンによる累計売上は154.9万枚であり、サザンオールスターズにとって初めてのミリオンセラーシングルとなりました。

さらに、本曲は自身のシングルとして7週にわたり連続で1位を記録し、同時リリースの「シュラバ★ラ★バンバ」とともにオリコンチャートで1位および2位フィニッシュを果たしました。オリコンのシングルTOP10入りの週間数は12週で、自らの楽曲の中では「いとしのエリー」「TSUNAMI」「勝手にシンドバッド」に次いで順位が高いものであり、「真夏の果実」と同じ記録を持っています。

収録曲

本シングルには二曲が収録されています。

• - 涙のキッス (4:43)

作詞・作曲は桑田佳祐が手掛け、編曲には小林武史とサザンオールスターズが名を連ねています。この曲はTBS系のドラマ『ずっとあなたが好きだった』の主題歌としてもお馴染みです。桑田は秋に発表されたタイアップドラマの企画書を元に、30歳の男女の恋愛模様について考察しながら楽曲を制作しました。「平成版いとしのエリー」として後世に歌い継がれることを願って作り上げたこの楽曲は、実際には放送開始後に内容が大幅に変更されたため、桑田は驚きを隠せなかったと語っています。

• - ホリデイ 〜スリラー「魔の休日」より (4:00)

こちらも桑田佳祐の作詞・作曲によるもので、歌詞は殺人ミステリーの雰囲気を持ち、「事件」や「犯人」といった言葉が使われています。

参加ミュージシャン

「涙のキッス」と「ホリデイ」には、次のようなミュージシャンが参加しています。

• - 桑田佳祐: Vocal, Guitar
• - 大森隆志: Guitar
• - 原由子: Keyboards, Chorus
• - 関口和之: Bass
• - 松田弘: Drums
• - 野沢秀行: Percussion

カバーと影響

本楽曲は、多くのアーティストにカバーされており、1992年にはTHE RANKIN FILE PROJECTが、1993年にはエリック・ソンやアンディ・ホイがそれぞれ異なる言語でアレンジを行っています。また、さまざまなメディアでも取り上げられ、草彅剛や伊達みきおなどが自らの番組で歌唱しています。2014年には「別れの季節に聴きたい、とくに泣ける『涙』からはじまる曲」というランキングで1位を獲得。さらに、2016年のカラオケランキングでも高評価を受けています。

「涙のキッス」は、サザンオールスターズの楽曲の中でも特に愛され、多くの人々に長く親しまれている一曲であり、その魅力は今もなお色褪せることはありません。

もう一度検索