涼波 (駆逐艦)

駆逐艦「涼波」について

「涼波（すずなみ）」は日本海軍の夕雲型駆逐艦で、建造されたのは1942年から1943年にかけてのことです。この艦は夕雲型の10番艦であり、艦名は海上自衛隊の護衛艦にも引き継がれています。

建造と艦歴

1942年3月に浦賀船渠で建造が開始され、同年8月に訓練部隊である第十一水雷戦隊に編入されました。涼波は、訓練の一環として内海西部で姉妹艦と共に活動していました。その後、8月20日に新しく編成された第32駆逐隊に配属され、9月30日には第二水雷戦隊に組み込まれました。

涼波は10月中旬にトラック泊地へ進出し、続いてポナペ島への輸送作戦に従事しました。11月の初めには、重巡洋艦部隊と共にラバウルへ進出しましたが、米軍機動部隊による空襲を受け、傷を負いました。その後もラバウルへ再進出しましたが、11月11日に再度の空襲に遭い、激しい攻撃を受けました。

沈没

空襲により、涼波は魚雷と爆弾の攻撃を受け、自艦の魚雷が誘爆し、最終的に沈没しました。この出来事はブーゲンビル島沖航空戦の一部であり、艦長を含む多くの乗組員が戦死しましたが、約100名は姉妹艦の大波に救助されました。

艦名「涼波」は第一次世界大戦後、日本海軍の艦艇として初めて用いられました。その後、1944年には帝国駆逐艦籍から除籍されました。

歴代艦長

涼波の艦長を務めたのは神山昌雄中佐であり、彼は艤装員長として艦の最後を見届けました。彼の任期は1943年7月27日から1943年11月11日までで、同日に戦死しました。

関連資料

涼波に関連する歴史は多くの文献に記されており、当時の艦艇に関する研究が行われています。また、特にラバウルにおける空襲の詳細や駆逐艦の戦闘状況についても、様々な視点から紹介されています。

この艦は、その短い生涯の中で多くの戦闘に参加し、日本海軍の歴史において重要な役割を果たしました。涼波の艦名は今も海上自衛隊の護衛艦にも受け継がれており、海軍の伝統の一部となっています。

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