深谷又三郎

深谷 又三郎

深谷 又三郎（ふかや またさぶろう）は、1856年9月29日に江戸・小石川に生まれた明治期の陸軍軍人です。彼は、幕府の撤兵取締に関与した深谷師安の長男で、元幕府15代将軍徳川慶喜に従い、幕臣70万人と共に、駿府に移住しました。

学業と陸軍入隊

沼津兵学校附属小学校（現在の沼津市立第一小学校）での学びを経て、千葉県や東京府の小学校の教員として活動しました。その後、海軍乙科生徒を経て、1875年12月に陸軍士官学校（旧2期）に入学します。1878年12月に卒業した後、1879年2月に陸軍歩兵少尉として任官されました。

軍歴と功績

参謀本部の測量課に勤務し、陸軍戸山学校の教官を務めた後、日清戦争では台湾兵站司令官として従軍しました。1900年に歩兵第28連隊長に就任し、その後は陸軍省人事局補任課長としての役割を担いました。1903年には近衛歩兵第2連隊長に転任し、日露戦争においても沙河会戦まで参戦し、戦場での経験を積み重ねました。

1904年には名古屋連隊区司令官に任命され、1907年2月には陸軍少将に昇進する一方で予備役に編入されました。その後も公益のために尽力し、葵会の評議員や国民軍事教育会の会長を務めるなど、軍人としての枠を超えて貢献しました。

栄典と業績

深谷は、多くの栄典を受けています。特に、1903年2月20日に従五位に叙されるなど、その功績が評価されていました。彼の生涯は軍人としてだけでなく、教育者・指導者としての面にも光を当てています。

著作

深谷はまた、井豊三郎との共編によって1890年に出版された『魯土戦記』などの著作も残しています。これにより、彼の思想や体験を他者と共有し、次世代への貢献を試みました。

彼の生涯は、幕末から明治にかけての日本の動乱を背景に、国家のために尽力した一人の軍人として評価されています。1930年7月18日にその人生を閉じましたが、今天下の歴史においても、彼の足跡はしっかりと刻まれています。

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