清水昭俊

清水 昭俊のプロフィール

清水 昭俊（しみず あきとし、1942年8月22日生まれ）は、日本の人類学者として知られ、社会人類学、家族比較論、オセアニア研究を専門としています。彼は国立民族学博物館名誉教授および総合研究大学院大学名誉教授として、日本の人類学界において重要な位置を占めています。

略歴

清水氏は中華人民共和国上海市に生まれました。1965年に東京大学教養学部を卒業した後、1974年に同大学院社会学研究科の博士課程を修了しましたが、単位取得後は退学しています。大学院での学びを経て、1974年には千葉大学工学部に助手として勤務し、その後も広島大学の助教授として1978年から1991年まで活躍しました。

1991年からは国立民族学博物館と総合研究大学院大学の文化科学研究科に助教授として移籍し、1992年には教授に昇格しました。2000年3月には57歳で退職し、名誉教授としての地位を得ました。その後、2000年4月からは一橋大学大学院社会学研究科の教授として教鞭を執り、2006年3月には定年退職を迎えました。また、2009年から2011年には東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所のフェローとしても活動しました。

主な著作

清水氏の著作には、特に家族や社会についての深い考察が見受けられます。彼は1987年に『家・身体・社会』を発表し、家族や社会の文化的側面に対する洞察を提示しました。また、1989年には編著として『家族の自然の文化』を出版し、家族の多様性に関する議論を展開しました。

さらに1995年には『洗練と粗野－社会を律する価値－』を東京大学出版会から刊行し、価値観が社会に与える影響について深く考察しました。1998年に発表した『周辺民族の現在』は、オセアニア地域の民族研究をテーマにしており、地域の文化や社会の変化についての理解を深める重要な作品となっています。

共編著としては、1993年に『オセアニア3 近代に生きる』を東京大学出版会から出版し、オセアニア地域の現代における生活を扱いました。また、1996年から1997年には全13巻にわたる『岩波講座文化人類学』を手掛け、文化人類学の多様なテーマについて広く学術的議論を促しました。

まとめ

清水昭俊氏は、その研究と教育を通じて、日本の人類学における重要な貢献を果たしてきました。彼の著作は、社会や文化に対する深い理解を促し、次世代の研究者たちにも影響を与え続けています。

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